日本ならではの畳の部屋も良いのですが、最近ではほとんどがフローリングのリビングや部屋ではないでしょうか。
しかし、
フローリングのは傷がついたり、へこんでしまったりというダメージを受けやすい素材でもあります。
机やいすを引きずって傷がつくっていうこともありますよね。
わが家でも模様替えで家具を移動させたときにフローリングに傷がつき、
張り替えるか…
補修するか…
自分でなんとかするか…
という状況です(悩)。
というわけで、
について調べてみました!
順番に説明するために、【フローリングの種類】と【フローリングの補修の種類】から書きはじめましたが、
「先に費用が知りたい!」
という人は3番目の、【フローリングの部分張り替え費用と作業方法】から飛ばして読んでください^^
目次
フローリングには種類があります
自分の家を新しく建ててフローリング材を自分で直接選んだりしたことのある人はご存じでしょうが、賃貸の家やマンションなどで暮らしていると、フローリングって全部同じかと思ってしまいます。
実はフローリングには大きくわけると2種類あるのです。
どんなものがあるのでしょうか?
無垢フローリング
まずはこの無垢フローリング。
こちらは天然の木の板1枚をそのままフローリング材として使ったものです。
単層フローリングとも呼ばれています。
こちらは、自分で家を建てたりする注文住宅に多く使われています。
サイズ(大きさ)は、
【幅】
90㎜
75㎜
50㎜
などがあり、
【長さ】
1.818㎜
となっています。
そんな無垢フローリングのメリット、デメリットも見てみましょう。
メリット
木そのものの調湿性や断熱性が高いという機能を持っています。
なので、室内環境を快適に保つためにも無垢フローリングを選ぶ人が多いのです。
また、天然の木そのものなので、その温かみを感じたり、素材自体の感触も良く、さらに高級感もあります。
年を重ねるごとの劣化も少ないと言われています。
デメリット
天然の木だけに、湿度によって収縮や膨張を繰り返し、反り目、ひび割れが生じることがあります。
そして比較的お値段も高くなるという点です。
複合フローリング
もう一つは複合フローリングと呼ばれるものです。
こちらは一般的に住宅やマンション、アパートなどで多く使われているものです。
表面に使う表面材と下地部分とを重ねて作る床材になります。
こちらのサイズ(大きさ)は、
【幅】
303㎜
【長さ】
1818㎜
となっています。
この大きさのものをつなぎ合わせて床を作るということですね。
メリット
無垢フローリングよりも安く、色やデザインも豊富で人気が高くなっています。
また、表面材と下地材を組み合わせることで、いろんな機能をプラスすることができます。
例えば、床暖房機能だったり、遮音性や調湿性などの機能です。
デメリット
無垢フローリングのような天然の木の温かみが減り、部分補修する際に、同じ素材のものをそろえるのが難しく、若干の色や光沢の違いがでることがあります。
フローリングにはこうした2種類があるということが分かったところで、今度はその補修についてみてみましょう。
フローリングの補修にも種類がある
ところで、フローリング床の補修(リペア)と一言でいっても、ここにも種類があるのです。
- 小さな傷の補修
- 部分張り替え
- 上張り
- 全面張り替え
といった種類です。
ほんとに小さな傷のために全面的に張り替える必要もないですし、その損傷の度合いや状態によってどんな補修が必要かが変わってきます。
その損傷の度合いや補修工事の内容によって費用も変わってくるのです。
それでは、
1の【小さな傷の補修】以外の、
費用や作業について順番に見ていきましょう。
フローリングの【部分張り替え】費用と作業方法
まずは部分張り替えについてみてみましょう。
部分張り替えの費用
部分張り替えにかかる費用はいくらぐらいでしょうか?
そのフローリングの素材にかかる費用や業者によっても違いがでてきますが、
- 工期が半日なら
約20,000円 - 工期が1日なら
約30,000円
くらいです。
その張り替え部分の大きさにもよりますし、業者によっては出張料をプラスするところもあります。
なので、業者に頼むときには、いくつかの業者に見積もりを出してもらうと良いですね。
部分張り替えの方法
フローリングの部分張り替え工程をまとめると、
- フローリングの溝に沿って張り替えの範囲を決める
- 張り替える部分を切り取る
- 新しいフローリング材をはめる
となります。
もちろん、素人がするにはちょっと難しいので、業者に頼むということになるのですが、どういう工程で作業をするのかを知っておくと、その費用に関しても納得がいくと思います。
それぞれ見ていきましょう。
1、フローリングの溝に沿って張り替えの範囲を決める
無垢フローリングにしても、複合フローリングにしても大きな一枚の板を使ってるわけではなく、それぞれ細長い板を何枚も組み合わせてフローリングにしているわけですね。
そのため、一枚一枚のつなぎ目に溝ができるわけです。
その溝に沿って張り替えの範囲を決め、マスキングテープを貼ります。
ダメージをうけた部分を張り替えるわけですが、どこからどこまでを張り替えるのか決める作業ですね。
小さい板がつなぎ合わさってるだけなら、損傷したその1枚だけを取り替えたらいいんじゃない?
そう思う人もいるでしょう。
しかし、フローリングのつなぎ目には凸凹した「サネ」と呼ばれる部分があるのです。
このデコボコがうまくかみ合って板と板をつなぎ合わせているのです。
そのためにフローリングの強度が増し、歩行によるフローリングの浮き沈みもフローリング全体で受け止めるので凹みにくくなっているのです。
このサネがあるために、1枚だけ取り換えるということは難しく、その周辺の何枚かを一緒に取り換えるということになるのです。
このデコボコしたサネを切り落として張り替えるという方法もあります。
そういう方法をとれば1枚だけ張り替えということも可能になってきます。
しかし、そうすると、他の板とかみ合っていないので、1枚だけ浮いた形になりますし、その1枚だけが歩行の際に浮き沈みして、さらに損傷してしまう可能性もあるのです。
なので、できるだけ、サネを切り落とさずに、デコボコをかみ合わせた部分張り替えをする方が良いということなのです。
2、張り替える部分を切り取る
範囲を決めたら、今度は張り替える部分をカットして剥がします。
複合フローリングの場合、下地と表面材があるので、下地までカットして剥がすとなるとかなりの力が必要です。
その時に、他の部分のフローリング材まで傷つけないように注意が必要になってきます。
3、新しいフローリング材をはめる
剥がした後に下地が平らになっているか、確認してから新たに接着剤を塗って、新しいフローリング材をはめ込みます。
部分張り替えのメリット・デメリット
さて、一見簡単そうで、費用も安く済みそうな部分張り替えですが、やはりメリット・デメリットはあるものです。
メリット
まずはメリットから見ていきましょう。
【家具はそのままで良い】
フローリングの床の張り替えとなると、大掛かりですよね。
全体を張り替えるとなると、置いてある家具を移動させなければなりません。
その点、部分張り替えなら、張り替え部分の必要最低限の家具の移動だけで済みます。
もちろん、家具の置いてない部分であれば、移動する必要もないですね。
そういう点では部分張り替えは楽です。
【短い期間でできる】
部分張り替えなら、作業にも時間がかからず、半日から長くても1日あれば終了することが多いです。
工期が長引くと生活にも支障がでてくるので不便が伴いますので、そうした面でも短期間でできるというのはありがたいですね。
【費用が安い】
全面張り替えよりも部分張り替えのほうが安く済みます。
作業も少ないですし、期間も短いので、かかるコストが抑えられるのですね。
デメリット
一方、部分張り替えにはデメリットもあります。
【既存のフローリングと色つやが違うことがある】
部分的に張り替えるわけですが、その新しく張るフローリング材が既存のものと全く同じというのは難しいようです。
なぜなら、フローリング材も日々改良されていて、同じ製品がいつまでもあるというわけじゃないからです。
傷んだフローリングがもう数年前のものであれば、同じものを入手するのは難しいんですね。
なので、似たような色つやのもので対処するしかありません。
また、仮に全く同じフローリング材があったとしても、既存のフローリングが月日とともに色褪せていたり日焼けをしたりして多少の色の変化があることも多いのです。
なので、まったく同じように復元できると考えるのは難しく、ある程度は妥協しないといけないということは知っておいてほしいですね。
【張り替え部分が後から浮いてくることもある】
サネを切り落とさずにはめ込んだものは頑丈にできていますが、もし、サネを切り落として張り替えした場合には、その部分がサネによって固定されず、下地部分の接着剤が弱くなるとその部分だけ浮き上がってくる可能性があります。
こうしたデメリットも考えると、部分張り替えよりも全面張り替えのほうが良いのかも?と考える人も少なくありません。
フローリングの【上張り】費用と作業方法
次にフローリングの上張りについてみていきましょう。
上張りというのは、既存のフローリングの床の上に、さらに新しいフローリング材を重ねて張るという方法です。
その場合は上張り用に作られた薄めのフローリング材を使って作業します。
上張りにかかる費用
気になる費用の方はどうでしょうか?
上張りの場合、一般的には1平方メートル単位で費用が設定されています。
相場としては、
約6,000円
~8,000円/㎡
くらいです。
施工費、材料費が含まれた費用です。
具体的な部屋で考えてみると、
- 4畳半(約8㎡)の場合
約48,000
~64,000円 - 6畳(約10㎡)の場合
約60,000
~80,000円
というふうになります。
ここで、上張りとなると床全体になるので、家具の移動も考えられますね。
家具の移動も業者に頼んでやってもらうとなると、その費用として約20,000円から30,000円ほど追加になります。
フローリングの上張りの工程
フローリングの上張りの工程をまとめると、
- 既存の床を掃除する
- 計画を立てる
- フローリングをカットする
- フローリングを貼り付け
- 仕上げ
となります。
それぞれ見ていきましょう。
1、既存の床を掃除する
上張りは既存の床をそのままにするので、その床にデコボコがあったり、ホコリがあったりすると上張りしても綺麗に仕上がりません。
凸凹があれば平らにしておきましょう。
またホコリやゴミなども残っていると接着力が弱まるので、できるだけキレイに掃除します。
2、計画を立てる
業者に頼むと、もちろん専門家なので、こうした計画もご存じのことと思います。
上張りの場合、下地の継ぎ目と床の継ぎ目が重ならないようにします。
3、フローリングをカットする
カットが必要なフローリング材を電動のこぎりで切ります。
4、フローリングを貼り付け
計画通り貼り付けていきます。
この際には接着剤を使ったり、場合によっては釘打ちなども並行しながら作業を進めていきます。
5、仕上げ
最終列とその前の列は仮置きしてから確認して、接着剤をつけ貼り付けていきます。
最終的にはフローリングに接着剤がこぼれていないか確認し、接着剤が乾くまで1日くらいは床の上を歩いたり、家具を置いたりということは避けましょう。
簡単に見るとこうした工程になります。
上張りのメリット・デメリット
この上張りにもメリット・デメリットがありますので、みていきましょう。
メリット
上張りの場合、既存の床はそのままなので、既存の床の撤去の手間がかかりません。
また、2重に重ねることになるので、その分、頑丈になったり、防音効果も期待できます。
デメリット
一方、デメリットとしては、既存の床に張るので重みと厚みがでてきます。
またもともとある敷居などの高さが変わってきますね。
さらに、既存の床にカビが生えていた場合、そのカビが繁殖することもあるので、カビが生えている場合はカビを除去したうえで、防腐剤シートを敷くなどの対処が必要です。
【全面張り替え】の費用
部分張り替えだと、その部分の色つやが既存のフローリングと合わずに浮いてしまった感じになることもありますし、その部分だけ後に浮いてくる可能性もあるというデメリットを見てきました。
なので部分張り替えよりも全面張り替えのほうが長い目で見た場合にはお得になるのかな?という考えもでてきますね。
全面張り替えの場合は、既存のフローリングもすべて撤去したうえで、新しく張るので、それだけに費用もかかってきます。
複合フローリングで6畳間を張り替えた場合、約14万~16万くらいの費用がかかると考えられます。
上張りの2倍くらいになりますね。
なので、コストの安い上張りを選ぶ人も多いかと思います。
それぞれにメリット・デメリットもありますし、コストも違ってくるので、今の現状にあった方法で補修するのが一番ですね。
フローリングのリペアは自分でできる?
フローリングの床が傷んでしまったときに、自分でできるのか?それとも必ず業者を呼ばないといけないのか?気になるところですね。
床の補修は自分でできることと、プロに頼むこととがあります。
こんな時は自分で直せる
フローリングの傷みにもいくつか種類がありますね。
その中でも自分で直せるものもあるのです。
擦り傷
知らない間に擦り傷ができていることがあります。
机や椅子を引きずった場合にできることが多いですね。
こうした擦り傷は、色を塗ったり、削ったりすることで補修することができます。
ホームセンターなどに行けば、専用の補修道具がありますよ。
私はこれに大変お世話になっています。
最初は難しいんですが…なれてくると…楽しくなります。
職人気分で嫌いじゃない作業です^^
へこみ
重い物を落としたりすると床にへこみが生じることがありますね。
こうしたときには、水分を吸収させてからアイロンをかけ、パテで埋めるという方法で自分で直すことができます。
小さな穴
小さく穴が開いた場合にも、専用の道具を使えば、簡単に埋めることができます。
こうした小さな損傷は自分で直すことができそうですね。
少しのへこみやほんとに小さな穴なら、最初の「擦り傷」で紹介したイージーリペアキットで対応できます。
ほんとひとつあると重宝するんです。おすすめです。
こんな時はプロに頼もう
このくらい自分でなんとかできるかな…
と思っても、意外と難しいことも多く、プロに頼んだ方が良い場合もあります。
剥がれ
長時間紫外線があたってしまったフローリングは時間がたつにつれて、日焼けして色が変わったり、表面が剥がれたりすることがあります。
剥がれた場合は自分で直すのが難しいのでプロに頼みましょう。
カビ
湿度の高い水回りや、冬場の窓際の結露などによってカビが発生しやすくなります。
ちょっとしたカビはふき取り、アルコール除菌スプレーを吹き付けてさらにふき取ってカビを除去することもできるのですが、汚れが取り切れない場合や、根が深いカビの場合は下地にまで及んでいることが多く、そうした場合はプロに頼んで除去してもらいましょう。
床鳴り
フローリングを踏むと軋んだり、剥がれている部分が多かったりする場合は劣化がかなり進んでいるので、上張りや全面張り替えなどで対処するほうが良さそうです。
フローリングの寿命は10~20年と言われています。
年数も考慮しながら、張り替え時かなと思ったら業者に見積もりをだしてもらうと良いでしょうね。
ちょっとした張り替えくらいは自分で…
と頑張る人もいるのですが、少しの損傷が自分で下手に手を出すことで大きな損傷になり、よけい費用がかかるということもあるので、小さな傷以外はプロに頼んだほうが無難でしょう。
フローリングの補修、ココに注意!
フローリングの補修にあたって注意する点があります。
難しいと思ったらプロに頼む
小さな傷だと思っていたら、意外と深い傷だったということもあります。
このくらい自分で直せそうだと思っても、うまくいかないこともあるものです。
無理して直そうとせずに、自分には難しいと思ったら、プロに頼むのが一番です。
自分でなんとかしようと少ない費用で直したとしても、それがうまくいかずに、その傷が大きくなり、業者を呼んでさらに大きなコストがかかることもあるので、難しいと思ったら、プロに頼りましょう。
賃貸物件に住んでいる場合は大家さんや管理会社に連絡してから
賃貸の場合、勝手にフローリングを直してしまうと、後で問題になることがあります。
小さな傷だからといって自分で補修しても、引っ越すときに、直ったと判断してくれなうて、さらに補修費用を敷金から引かれるということもあります。
自分で補修してもクリーニング費用が減るということもありません。
なので、賃貸の場合は、補修する前に必ず大家さんまたは管理会社に連絡して許可を得てからにしましょう。
業者に頼むときには何社かに見積もりをだしてもらう
業者に頼むときに、どこに頼んでいいのやら…
とよくわからない場合が多いですよね。
良く知っている工務店などがあれば、そうしたところに聞いてみるのも良いですが、知り合いのところもなければ、インターネットで近くの業者を探し、何軒かに問い合わせて見積もりを出してもらうと良いですよ。
たいして差がなければ良いのですが、業者によっては出張費や材料費など差が出てくるものもあるはずです。
少しでも安く済ませたい場合には、数社問い合わせてみてから、決めても遅くないでしょう。
まとめ
フローリングの補修費用や作業についてみてきました。
小さな傷は自分で修理可能なものもありますが、手に負えないなと思ったら、すぐに業者に頼むのが無難です。
部分張り替えや上張りなど、どちらも費用がかかるものですが、床の損傷は放っておくとさらに大きな傷を生み出すことにもなりかねません。
費用に関してまとめると、
【部分張り替えの費用の目安】
そのフローリングの素材にかかる費用や業者によっても異なるが、
- 工期が半日なら
約20,000円 - 工期が1日なら
約30,000円
【上張りにかかる費用の目安】
上張りの場合一般的には1平方メートル単位で費用が設定されていて、相場としては、
約6,000円
~8,000円/㎡
具体的な部屋で考えてみると、
4畳半(約8㎡)の場合
約48,000
~64,000円
6畳(約10㎡)の場合
約60,000
~80,000円
【全面張り替えの費用の目安】
複合フローリングで6畳間を張り替えた場合、
約140,000
~160,000円
上張りの2倍程度
ざっくりこんな感じになります。
適切な時期に適切な処置をするのは、安全な生活をするためにも必要なことですよね。
数社に見積もりを出してもらい、気に入ったところに頼むことをおすすめします。
今回はここまで!
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