こんにちは!
つくしです
今回はマイクの基礎知識について。
音を扱う上で、もっとも重要な機材といえますね。
世の中にはいろいろな種類のマイクがありますが、基礎知識を知っていれば初めましてのマイクでも問題なく取り扱うことができます。
また、教える立場になった時にわかりやすく教えたいものですね^^
というわけでまず、
マイクの種類から見ていきましょう。
目次
マイクロホンの基礎知識 ①
【種類 / 構造】形状と変換方式による分類
マイクとは、音を電気信号に変える変換器です。
どう変換するかによって種類分けされ、何を録るかによって形状にも種類があります。
例えば、形状に関しては
- インタビューに使う
ハンドマイク型 - 両手が空き動きに対応
ヘッドセット型 - 様々な撮影のメインマイク
タイピン型 - 目的音を鋭くねらう
ペンシル型
などなど。
このような特徴を知ると、逆にマイクの形から、何を録るためのマイクなのかが予測できますね。
そして、音を電気信号にどう変換するかによって分類されています。
大きく分けて、
- ダイナミックマイクロフォン
- コンデンサマイクロフォン
の2種類。
それではまず、ダイナミックマイクロホンから見ていきましょう。
ダイナミックマイクロホン
ダイナミックマイクロホンとは、
電磁誘導により、音を電気信号に変換するマイクです。
具体的には、磁界に置かれた振動板に音が当たって、電気信号が発生する仕組み。
そして、ダイナミックマイクロフォンには、音声信号を発生させる仕組みによりさらに、
- ムービングコイル型
- リボン型
に分けられます。
ダイナミックマイクロホン
①ムービングコイル型
永久磁石と可動コイルで構成されるマイクです。
可動コイルに振動板が付いていて、音により振動し電流(音声信号)が発生するという仕組み。
理科の実験で、コイルに磁石を出し入れして電流を発生させませんでしたか?
あの構造です。
【長所】
- 湿度にも強い!丈夫!
- 電源を使用しないでください
- 大音量に強く歪みにくい
【短所】
- 振動板が重いため特に高音域の感度が劣る
- コイルの構造によりマイク自体が大きい
実際のマイクは、
SHURE SM58
【主な用途】
司会
ボーカル

SHURE SM63L
【主な用途】
インタビュー
レポート

SONY F115
【主な用途】
防水ハンドマイク
台風中継
プロ野球優勝祝賀会

ダイナミックマイクロホン
②リボン型
磁界に薄い金属膜を配置し、音による振動により音声信号が発生する仕組み。
【長所】
- 自然な柔らかい音質
【短所】
- 音を捉えるリボン状の金属箔(振動板)がとてもデリケートな為、衝撃、風、吹かれに弱い
- 構造上大きく、重い
実際のマイクは、
FOSTEX M88RP
【主な用途】
ナレーション
ボーカルレコーディング

コンデンサマイクロホン

静電容量の変化により、音を電気信号に変換するマイクです。
2枚の金属からなるコンデンサの片側が振動し、その電極間の距離が変化することによって音声信号が発生。という仕組み。
【長所】
- 感度が良く微細な音の再現性に優れている
- 小型化が可能
【短所】
- 電源が必要
- ダイナミックマイクに比べて湿度、衝撃に弱い
実際のマイクは、
AKG C414
【主な用途】
楽器
オーディエンス

SENNHEISER
MKH416
【主な用途】
映画ドラマセリフ
番組ロケ
中継現場音

AKG C747
【
主な用途】
スタジオ解説
討論会

コンデンサマイクロホンは電源が必要です
コンデンサマイクは電源が必要です。 電源供給の方法は、
- ファンタム電源による供給
- 電源ユニットより供給
- 本体に直接電池を入れて供給
以上の方法があります。
① ファンタム電源による供給
ファンタム電源とは、ミキサーからマイクケーブルを通して供給する方式です。
ミキサーの P48 や A-B12 などのスイッチがこれです。
マイクによって供給方式が違います。主に上記の2種類なので、必ずチェックしましょう。
この電源供給方式の使用可能時間は、ミキサーの電源になるので特に注意する必要はありません。
バッテリー駆動のミキサーの電源残量に注意しておきましょう。
② 電源ユニットより供給
電源ユニットからマイクケーブルを通して供給されます。
ファンタム電源でいいのでは?と思いますが、電源の必要なマイクをワイヤレスで飛ばす場合は必須です。
また、ミキサーから供給されるファンタム電源の方式(P48 や A-B12)がマイクとマッチしない場合にも使われます。
③ 本体に直接電池を入れて供給
本体に直接電池を入れて供給します。
電池の残量に注意が必要ですが、かなり長持ちします。
メーカー、機種によって電池の使用可能時間は様々ですが、残量計などを使って効率よく取り扱いましょう。
こちらの供給方法も、ワイヤレスで音を飛ばす場合や、ミキサーからのファンタム電源方式(P48 や A-B12)がマッチしない場合に対応できますね。
マイクロホンの基礎知識 ②
指向性
指向性とは、 どの方向からの音が聞こえやすいのか聞こえにくいのかを表すものです。
主に、
- 無指向性
- 双方向
- 単一向性
- 可変指向性
です。
それぞれ見ていきましょう。
無指向性
(Omni-Direction / Non-Direction)
どの方向からの音にも、感度が変わらないマイクです。
文字通りマイクのまわりの音を全部拾うので、音源との距離が音質を決める重要な要素となります。
「吹かれ」に強く、近接効果(マイクに音源が近づくと低音が強調される現象)も少ないという特徴があります。
インタビュー、ホール録音、スタジオレコーディングまで幅広く使うことができます。
マイクの表記で Omni や Non と書かれているものはこの無指向性を表しています。
実際のマイクは、
SHURE SM63L
【主な用途】
インタビュー
レポート

双指向性
(Bi- Direction)
マイクの正面と背後から来る音に対して感度があるマイクです。
例えばラジオ番組で向かい合って話す時に、間に置いて収録。
という状態で使う場合もあります。
「両指向性」とか「8の字指向性」とも呼ばれます。
マイクの表記で Bi と書かれているものはこの双指向性を表しています。
実際のマイクは、
FOSTEX M88RP
【主な用途】
ナレーション
ボーカルレコーディング

単一指向性
(Cardioid / Uni-Direction)
マイク正面からの音に対し、最大出力があるマイクです。
鋭い指向性のため、正面以外からの音をなるべく小さく抑えることがでかかます。
台詞の収録ならこの単一指向性を使用するのが一般的です。ガンマイクとよばれる「超指向性」マイクもこの分類です。
マイクの表記で Cardioid と書かれているものはこの単一指向性を表しています。
実際のマイクは、
SHURE SM58
【主な用途】
司会
ボーカル

可変指向性
以上の基本的な指向性を、スイッチ式で切り替えられるマイクもあります。
状況に応じて変更できるので、とても便利な機能です。
実際のマイクは、
AKG C414
【主な用途】
楽器
オーディエンス

あとがき
プロレスの選手がとてつもなく大きい声でマイクパフォーマンスをして、リングにマイクを叩きつける。
(絶対に真似をしないでください)
そして次の選手もパフォーマンスしてリングにたたきつける。
この状態でも使えているこのマイクは……
そうですね!
ムービングコイル型のダナミックマイクですね!
これがコンデンサマイクだったら、1人目のパフォーマンスで終了です。
これに対し、
リング上のアクションや声の収録は、目的音以外の音を極力おさえることのできる超指向性のコンデンサマイクが使われます。
このように、目的音や状況によって使うマイクは様々。
特徴や特性といった基礎知識を知ると、状況に合わせたマイクの選択に自信が持てますね。
しかし、
基礎知識は基礎知識です。
余裕があればいろいろ試してみましょう!(壊れるような試し方は厳禁ですよ)
頭の中だけで出す結論は大したことありません。
その実行力と共に、知識も身につけていきましょう。
今回はここまで!
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