転職の面接で聞かれるのが、
「退職理由」。
私は面接の緊張からしどろもどろになってしまい、頭の中が真っ白になったことがあります(涙)。
こんなことにならないためにも、あらかじめしっかりと準備をしておきましょう。
でも、
どんな理由を言ったらいいのだろう?
正直に言ったら採用されない?
…いやいや嘘はダメ
など、いろんな心配が出てきます。
というわけで、
をお伝えしていきます。
目次
退職理由の例文(状況別)
一言に「退職理由」といってもいろいろありますよね。
人間関係
仕事の内容
勤務環境
などなど。
そうした状況ごとで理由はあるものです。
具体的な例文を紹介していきます。
人間関係が良くなかった
転職の理由の中で一番多いのは、この人間関係かもしれません。
私も経験がありますが、仕事は好きだけど人間関係がぎくしゃくしてくると、好きな仕事も苦痛になってくるんですよね。
逆に、
少々仕事がきつかったり、大変だったりしてもチームワークが良いとさほどストレスを受けずにこなせたりするものです。
人はなかなか変わらないので、自分の見方を変えるのが一番手っ取り早いのですが、それでも仕事を続けるのに苦しい状況というのはあるものです。
そんな時に、「人間関係が良くなかった」とストレートに言ってしまうと、
「この人はうちの会社に入社しても他の社員とうまくいかないかも…」
というふうにとらえられてしまうので、要注意です。
ではどんなふうに答えたらよいのでしょうか?
人間関係が良くなかった
例文1
たまたま入ったポジションで仕事内容は満足していたのですが、すぐに辞めていく人が多く、落ち着いて働くことができませんでした。
御社では腰を据えて働きたいと思いますので、よろしくお願いします。
人間関係が良くなかった
例文2
私はチームワークを大切に働きたいと思っております。
しかし、前の会社では個人主義が強く、個人の実績が重視されておりました。
チームで情報交換などもしながら協力体制を作っていけば、さらに実績を上げ、会社全体の実績も上がると思い提案もしてみましたが、受け入れてもらえませんでした。もともと、周りと協力して仕事を進める方が得意ということもあり、退職を決めました。
もっと周りとコミュニケーションを取りながら仕事ができる職場で心機一転頑張りたいと思っております。
どうしても前の会社のマイナス的部分が出てしまうのですが、それをより前向きに、そして自分の入社意欲も加えてまとめてみると良いですね。
給料に満足できなかった
お給料というのは自分が働いた代価として受け取るものですが、自分の仕事に対しての評価とも言えますね。
頑張って仕事をしているのにそれに見合った給料がもらえないとなると、それも退職の理由になるものです。
しかし、
一言で「給料が少なかったから。満足できなかったから」と答えてしまうと、
「この人はお金のことしか考えていないのかも」
という風にとらえられることがあるのです。
給料というのは、自分に対する評価だと考えると、正しく評価してほしいという気持ちが、少ない給料への不満となって表れるわけですから、「正しく評価してほしい」というふうに言ってみると良いでしょう。
給料に満足できなかった
例文1
私事ですが、結婚を控え収入とキャリアをアップしたいと考えておりまして、今まで以上に仕事に打ち込んで成果を出したつもりです。
具体的には現在の問題点の改善をはかり、前年度の実績を上回る結果を出しました。しかし、正しく評価をしていただけなかったので退職を決めました。
御社では前職で培った能力を生かし、会社になくてはならない存在になりたいと思っております。
給料に満足できなかった
例文2
前職でも同じ営業職でしたが、年功序列の慣習が強く、仕事で実績を出しても正しく評価していただけませんでした。
そのため、自分の実力に自信も持てずにおり、正しい評価を受けたいと思い退職を決めました。
営業という仕事は正当な評価を受けることで、仕事に対するモチベーションも上がり、さらに良い仕事ができると考えております。
実力を評価してくださる御社で、よりよい成績を収めることができるよう努力したいと思っております。
というように、給料=評価というふうに言葉を変え、さらに転職先でも一生懸命頑張るぞという気持ちを表してみると良いでしょう。
勤務待遇がよくなかった
入社するときには、週休二日だとか、残業も少ないとか理想の条件を出されていながら、いざ出勤してみると、サービス残業はあたりまえ、休日出勤もせざるをえないなんていう話も良く耳にしますよね。
そうやってこなせればよいのですが、働きすぎによって体調を崩してしまったり、ストレスを受けていたりすると悪循環になります。
そんな場合はどんなふうに理由を答えたらよいのでしょうか?
勤務待遇がよくなかった
例文1
前の職場では休日出勤が多かったですし、残業も月に100時間を超えることがよくありました。
仕事の効率化を図ろうと改善案も提案しましたが、改善されずこのままでは体調を崩してしまうと思い、退職を決意しました。
より良い仕事をするためには、ある程度の心身の余裕が必要だと考えております。
御社は休日などの体制がしっかりしていると聞いておりますので、メリハリのある職場で効率的に仕事をし、さらに貢献できると考えておりますので、よろしくお願いします。
勤務待遇がよくなかった
例文2
前の職場では一人で抱える仕事の量が多く、毎日残業で終電を逃してしまうことも多くありました。
仕事の効率化を図るために全体的な業務フローの改善案を提案し、また自分で出来る部分の業務改善も行ってきましたが、会社には受け入れてもらえませんでした。
このままでは年齢を重ねるにつれて働くのも難しくなると考え、退職を決めました。
御社では効率的に仕事をすることはもちろん長く働きたいと考えておりますので、よろしくお願いしいます。
問題の部分はそのまま提示したとしても、それに対して、どのような努力をしてみたのか、それでもダメだったので、より自分が発展するために、また会社により貢献するためにも、新しい職場で頑張りたいという気持ちをアピールしてみると良いでしょう。
体調を崩して退職した
頑張りすぎて体調を崩してしまうということはよくあることです。
身体的な体調不良の場合もあれば、精神的にまいってしまって退職ということになった場合もあるでしょう。
こうした場合は、簡単に「体調を崩した」というふうに表現しても良いでしょう。そして、医師から問題なく働けると言われていれば、そのまま伝えても大丈夫です。
体調を崩して退職した
例文1
前職では頑張りすぎて夜遅くまで仕事をすることが多く、過労で体調を崩してしまいました。
続けるのが大変だと判断し、退職しましたが、その後、医師の指導のもと、体調改善に努め、今では問題なく働けると医師の了承もありますので大丈夫です。
今後は健康管理もしながら仕事に励みたいと思っております。
「体調を崩したのは、残業が多かったせいだ」
というよりは、
「自分で健康管理がきちんとできていなかった」
「頑張りすぎた」
という表現が無難です。人や会社のせいにしないところがポイントです。
通勤時間が長い・転勤が多い
仕事の内容は問題がなくても、会社が遠く、通勤に時間がかかるということがあります。
そうした場合にも、通勤時間が長くて家に帰ったら疲れ果てて何もできないってことになりますよね。
また、転勤族と言われるように、会社の方針などで転勤が多い会社というのもあります。
こうした場合はどのように理由を答えたらよいのでしょうか。
通勤時間が長い・転勤が多い
例文1
毎日の通勤に往復3時間かかり、自宅に帰れば自分のスキルアップのための時間を取ることもできず、無理すると睡眠時間が削られ体調を崩しそうなので、退職することにしました。
通勤時間を短縮して、その時間を利用して資格取得の勉強もしながら会社により貢献できる人材になりたいと思っています。
通勤時間が長い・転勤が多い
例文2
転勤の多い会社で夫婦二人の場合の時はまだよかったのですが、子供が小学校に上がるということもあり、転々とするよりはひとところにとどまりたいと思い、家族とも相談した結果、退職することにしました。
転勤しながらも仕事に関しては学ぶことも多く、キャリアアップできたのですが、家族のことも大切にしながら仕事にも励みたいと思っております。
通勤時間も短縮できれば「よりよい環境で」「より貢献できる」という点をアピールしたり、「家族を大切に出来る人は人を大切にする」という観点から、人間関係も円滑だということもアピールできそうですね。
転職の面接ではなぜ退職理由を聞かれるのか?
転職の面接のときには、必ずといっていいほど、前の会社を退職した(またはする)理由を聞かれます。
その理由はなぜでしょうか?
履歴書に書かれたものと一致しているかを確認
あらかじめ履歴書にも簡単に前の会社を退職する理由を書くのが一般的です。
そこに書いてあるものと、実際、面接で本人が話すものが一致しているのが普通ですよね。でも、たまに嘘を書いたり、面接の場で嘘をつくということがまれにあるのです。
履歴書の内容と面接の内容が一貫性があるかということを、面接官は見ているのです。
なので、
面接は、履歴書を書くときから始まっていると考えましょう。きちんと考えて、相手を納得させるような理由を書くことが大切になってくるのです。
同じ理由で退職する可能性がないか確認
会社としては人を一人採用するにもそれだけの時間とコストをかけています。
そして一度入社したら長く働いてほしいのが採用する会社側の気持ちですね。
でも、前の会社を退職した人を雇うというのは、「また辞めるかも」という不安があるわけです。
そのためにもどんな理由で辞めたのか、うちの会社ではそのような理由がないだろうかと確認するためにも面接で退職理由を聞くのです。
その回答を検討して、その人を採用するかどうか検討するのです。
応募者の人柄を見る
面接は応募者の人柄をみるためにあるとも言えますよね。
実際に会ってみると書面ではわからないその人の人柄も見えてくるのです。
そして、退職理由を聞くことで、どんな点に重点をおいて仕事をしているのか、またどんな仕事をしようとしているのかということが分かってくるのです。
面接官も多くの人を見てきているので、人を見る目があります。ごまかしはすぐに見破られてしまうことも考えられますね。
入社したいという熱意、そして誠実さなども伝えられるように準備したいものです。
面接で退職理由を答えるときの注意点
面接で退職理由を聞かれる理由が分かったところで、答えるときの注意点も見ておきましょう。
内容は前向きに
退職する理由って、多くがマイナス的な面にありますよね。
- 人間関係が悪い
- 給料が少ない
- 残業が多い
- 人使いが荒い
- 業務内容が希望していたものと違っていた
などなど。
でも、
このような理由をそのまま言ってしまうと、採用してくれる会社はないでしょう。
なぜなら、新しく入社した会社でも同じような不満がでるかもしれないからです。そして、同じような理由でまた辞められたら困るわけです。
なので、
この理由をいかに前向きにするか?
これがポイントになってくるのです。
志望動機、入社意欲と関連づける
前向きな内容で理由を答えるわけですが、単に退職理由だけに終わるのではなく、新しい会社で頑張ってみようと思った動機や意欲にもつなげていくと、印象が良くなります。
別のジャンルの仕事に挑戦してみたいというのも良いですし、同じ業種の仕事であっても、退職理由を志望動機につなげて、積極的にアピールすることも良いですね。
誠意と自信を持って答える
退職理由を、簡単にまたボソボソと小さな声で答えていると、嘘ではないか?本当なのかな?と疑わしく思われる可能性があります。
また丁寧に良い内容を話していても、自信なさそうに話すのでは、これまた嘘をついてるのか?と思われてしまいます。
理由を話すときには、簡潔に話すことも大切ですが、あまりにはしょってしまうと意味が通じなくなることもありますので、あらかじめ、文章を準備しておく必要もありますね。
そして、誠意をもって、自信をもって、堂々と元気よく答えることが大切です。
これは退職理由を話す時だけではなく、面接の間はそのような態度が好印象を与え、またコミュニケーション能力のある人だと思われるように、元気にはっきりと答えると良いですよね。
嘘をつかない
履歴書の内容と面接での内容が一致しているかを確認のためにも退職理由を聞かれるので、履歴書に書いたものと同じ内容の理由を話すべきです。
じゃあ、履歴書から嘘を書けばよい?
これは間違った考え方です!
嘘はいつかはばれてしまうもの。
ばれてしまったときには、その人の誠実さや信頼性を一瞬で失ってしまうので、避けたいものです。
嘘をつくのは、やはり後ろめたいものがあるからなのです。
マイナス的な理由で退職したとしても、いかに前向きに、ポジティブにもっていくかというところが大切なポイントになってきます。
「見方を変える」だけでいいのです。
これは退職理由を考えるときもそうですが、生きていくうえでも役に立つことですね。
ちょっと見方を変えるだけで人生が変わってくることもあるものです。
丸暗記ではなく自分の言葉で
面接のときには、受け答えの練習をしておくと本番でも自信をもって答えることができます。
退職理由に関しても、あらかじめ準備し、ある程度の文章を覚えておくと良いでしょう。
しかし、丸暗記してそれだけを棒読みするような感じで話すと、マイナス点になってしまいそうです。
「この人はサンプルの文章を暗記して答えているんじゃないか」
そう思われてしまうかもしれません。
そこから誠実さを感じることができるでしょうか?
その人の人柄はどんなふうに感じ取られてしまうでしょうか?
先に具体的な例文も紹介していますが、あくまで例文です。
参考にしていただき、さらに自分の言葉でまとめ、内容は暗記しても一字一句間違えないで話さなければならない。という決まりはありません。
面接の時に、自分流で自然に話ができるように練習しておくと良いですね。
まとめ
同じ会社に一生勤める。
という人は……少ないんじゃないんでしょうか。
なので、転職は当たり前。と考えるべきです。
なので、
社会人になったら、何度か退職理由を考えなければならない。ということです。
面接の時にそれを聞かれるわけですが、その理由を、次の会社で活躍してくれそうな人材として見られるように話さなければなりません。
理由はさまざまですが、
例えば、「やめてやる!」という感情をそのまま伝えても「この人採用して大丈夫なのか?」となるだけですよね。
なので、上手に変換して面接に臨まなければならないのです。
でも、「嘘」はいけません。
どんな仕事も「信頼」が重要で、「嘘」はそれを一瞬で失います。
面接におけるどんな質問も、このポイントを厳守してしっかり準備する。
このことが面接でしどろもどろにならないコツです。頑張ってください。
今回はここまで!
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