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撮影技術の新人さんの教え方(育て方)実践記まとめ。育成、研修で指示待ち人間に育てないことがコツ

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こんにちは!
つくしです

 

今回は、音声機材や撮影技術のお話しではなく、育成の実践記です。つくしが教える立場になりたての頃を思い出して書いてみました。

育成は現場の作業とは勝手の違う業務ですよね。

「まだはやい」
「メインでやるには◯◯年かかる」
「経験がないから任せられない」
「技術スタッフを育てるには何年もかかる」

よく聞きます。

 

でも、必ずしもそんなことはありません。
成長速度は関わり方次第で変わります。

経験から得たそのコツは、

自主的に考えて行動させること。でした。

 

アルバイトと後輩を育てる立場になりたての頃、どうすれば効率よく一人前に育てることができるのか?を考えて実行したことが……

マニュアルをつくり!
研修を重ね!
細かくアドバイスして!
やらせてみる!

できなければ……

その部分を集中的に猛特訓!

の繰り返しでした。

 

早く育てることも目的だったため、厳しい指導にもなることもあり、口うるさく、厳しい指導員になっていたと思います。

初めての経験で、考えて、試行錯誤を重ねた結果……

 

なかなか、育ってくれませんでした(涙)。

 

しかし、

そんな中でも早く育ってくれる研修生もいました。

その理由は、

例外なく研修以外で自主的な努力量が多い。

 

当たり前と言えば当たり前。

でも、要するに、

 

いくら細かく指示して研修を重ねても、結局、
自分時間でする「自主トレ」にはかなわない。

ということ。

 

ここで冷静に、やってきた育成を振り返ってみると、

「細かい指示やアドバイスが多い」

  • 課題を見つけられない
  • 考えない

 

「できないことを強く指摘する」

  • 怒られないように指示されたことだけを正確にやる
  • 終わったら次の指示を待つ

 

そうです。

この頃つくしがやっていた育成は、指示待ち人間を育てていたんです。

 

という経験から学んだことは、
「自主的に努力させるために、指示待ち人間を育てないこと」

何かを習得した時のことを思い出してみてください。

そのことを四六時中考えて努力する。

そういう過程を通ってきたと思います。

 

例えば逆上がり。

 

ほとんどの人が最初から自然にできた。ということはないと思います。

きっかけは様々。

ある日突然できる子がいたり、体育の授業でやることになったり、

経験0からのスタートでしたよね。

 

そして、

自主的に黙々と特訓して……
できない(悩)を繰り返し……

ある日突然コツをつかんで…
何かに気づいて…

 

できた!

となったと思います。

 

このように、

習得するために一番必要なことは、

手取り足取り細かな指示をして教えるのではなく、自主的に考えて考えて行動して失敗に気づき、修正して成功体験(そうか!)を得ることです。

 

なので、教える側は、

最低限のことを教えたら、この↑アシストに徹することが重要なのです。

 

技術を教えるということは

技術の仕事を「教える人」と「教わる人」は何が違うんでしょうか?

技術の仕事は、

  • 知識量
  • 経験値
  • 感覚

という分類ができます。

結論から言うと、このすべてにおいて違います。
(当たり前ですが…)

 

机上の「知識」は現場の「知識」には実践的に劣りますし、「経験値」に関しては実践でしか得られません。

わかりやすいですよね。

しかしこの中で、「感覚」というスキル。

このスキルも現場、実践から磨かれることがほとんどですが、感覚のいい新人はいます。

が、

技術として重要なスキルであっても、教えることは困難なんです。

 

名プレーヤーと名指導者は違う?

よく言うこのことからもわかるように、

 

「感覚」を教えることは、そのこと(技術の中の「感覚」)を、教える用に熟知する。

という作業がどうしても必要なのです。

 

そんな技術を教える現場では、

「だいたいこんな感じ」「ちょうどいいように」

など曖昧な表現になりがちなんです。

 

そのために、

「わからないことあったら何でも聞いて」で放置状態。

技術の育成は、このパターンでうやむやに終わってしまうことがとても多いんです。

その先を頑張って習得できる新人もいれば、残念ながらそのまま辞めてしまう新人もいます。

 

でも、

「あまり指示しすぎると、指示待ち人間になってしまうから放置して気付くの待てばいいんじゃないの?」

ですよね。

確かに、指示を待つより自主的な行動で学ぶことは重要です。

 

しかし、ここで間違えてはいけないことは、

「放置」「自主的にさせる」は違う。

という点です。

長く続ければ何事も習得することは可能でしょう。しかし、それは教わるよりはるかに遅く、特に技術の知識は長年をかけて洗練されてきたもの。短期間の独学ではかたよった知識になりがちです。

つまり教える側は、

ゴールまでの道のりをしっかり理解してから、

  1. 教えて
  2. 実践
  3. 放置

ではなく、

 

ゴールまでの道のりをしっかり理解してから、

  1. 教えて
  2. 実践
  3. 個々の経過を把握!臨機応変にアシスト!

が必要なのです。

 

「わからないことあったら何でも聞いて」がよくない点

前項ですこし出てきたこの言葉。この言葉をきっかけに「放置」がよくない。ということでしたよね。

実は、もうひとつよくない点があるんです。

それは、育成スピードの点です。

 

絶対言ってはいけない。ということではなく、

この言葉をメインに「教えてる」「育ててる」と思ってる人が多いことが問題なんです。

 

どういうことかというと、

その仕事がわからない人の質問を待ってから一つ一つ答える。ということは、一人前になるという目標まで、遠回りしてしまうことが多いんです。

 

その理由はずばり、

一人前になるために必要な、的確な質問をしていないから。

当たり前ですよね。わからないことを実践するんですから……しょうがないです

 

例えば、

カレーをはやく作れるようになるために、包丁の研ぎ方や食器の洗い方を質問しているようなものです。

ここで目的と手段が入れ替わったり、ゴールに到達する為の道(通過点)がわからなくなったりすることが起こるんです。

 

ここまでだと教わる側だけの問題になってしまいますが、本来は教える側の問題です。

常に「今日の現場はどうだった?」などと普段からコミニュケーションをとり、手取り足取りではなく効果的なアドバイスをすることが必要なのです。

 

この点が育成のスピードに関する点ですが、早く育てるということは育成にとって、とても重要なポイントです。

研修費用はタダではありませんし、時間は無限ではありません。

もちろん費用がかかるという理由で、荒々しく育成することはいけません。

 

「わからないことあったら何でも聞いて」からの放置。

ここから、教わる側のアクションがないのに「育たない」「使えない」「向上心がない」という印象をつけてしまう。これが一番やってはいけない育成です。
(本当これ、多いんです)

進捗をしっかりと把握して、状況に合わせたアドバイスが大切なのです。

 

自主的な行動を起こさせる前に、教える側の「教えること(項目)」を明確に

教えるという作業はまず、教える側の準備が必要です。

前記した失敗例のように、細かく指示するためではなく、効率よくアドバイスをするためです。

教える側が、教えることを理解すること。ここからがスタートです。

それに関して書いた記事がこちらです。参考にしてください。

【撮影技術の新人育成】マニュアル・チェックシートをつくるためのポイントこんにちは! つくしです 今回は、撮影技術の新人さんを教えるための、マニュアルやチェックシートをつくるためのポイントです...

 

ここで勘違いしてはいけないことは、教える仕事を100%理解しなければ教えられない。ではありません。

教えること(項目)が大切です。

 

人それぞれ育ち方は違います。その時に、どの段階にいて次に何を教えるか?

ということが重要なので、育成状況を把握するために育っていく段階を可視化できるようにしておきましょう。

 

マニュアルをつくることは、教えること(項目)の整理。という点において有効です。

そして、可視化のために進捗状況がわかる表をつくっておくことも有効です。

あとどれくらいで育つ。の明確な資料にもなりますね。

 

というわけでまとめると、

  • 育てるための項目を把握する(マニュアルをつくる)
  • 進捗を可視化できるツールをつくる
  • 自主的に考えて習得してもらうために、細かすぎる説明、指示はしない

ということです。

 

あとがき

つくしが撮影技術(音声)を始めた頃、同期が3人いました。

「がんばろうな」と切磋琢磨したものです。

 

それぞれ現場がいっしょになることはなく、スタジオに数ヶ月。や直行でロケ現場へ。という生活だったため、普段はなかなか会うこともありません。

携帯(ガラケー)も、やっと一般的になったかな?って感じだったので、LINEで近況報告。などもなく。

たまに先輩から噂を聞くぐらい。

 

「Aのやつ使えねーらしい」
「Bはまだスタジオの準備できねーみたいだぞ」
「Cはやる気があるのか?」

悪い評価ばかり。
ちゃんとやってるのか?

 

それから数年経ち、同期の3人はいなくなりました。

この頃の撮影技術業界はとても厳しく、それでも残ったら育てる。という状況でした。

 

 

そしてつくしは、新人を教える立場になり、よしやるぞ!と意気込んでいましたが……

なにせ初めてのこと、まず先輩に教え方を聞いてみたところ……

 

「見て覚えさせればいいんだよ!」
「だいたいでいい、ほっとけ!」

という答え(超ブラック)。

育て方を聞いてもノープラン、
育てるツールも準備もなし、

この時、同期のことを思い出し、思いました。

仕事を教えるということは、教えられる人間の貴重な人生の時間を使っている。だから「だいたいでいい」わけがありません。

 

育成の準備もないままスタートして、行き当たりばったりの内容。そこで育った先輩が育てる立場になり、育ったように毎年繰り返していきます。そして、「たくさん育ててきた」と言います。

 

が、待ってください。

ではその中で、何人育たなかったのでしょうか?

厳しい言い方をすると、何人の人生を方向転換をさせてきたのでしょうか?

 

準備をしない育成は、そういうことだと思います。

完璧な育成なんかありませんが、教える準備を整えることはできます。

このことをつくしが何度も言う理由は、一度準備してから教えると、それをもとに良いも悪いも何らかの結果が出てくるからです。

そして、結果から必ず新しい答えが(手法)が見えてきます。こうして教え方やマニュアルがどんどんブラッシュアップされるのです。

なので、一度教えるための準備をしてみてください。必ず教えることに関して何かが見えてきます。

 

こんな経緯を思い出し、育成についていろいろ書いてみました。

一節でも皆さんのお役立てれば幸いです。

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つくし
つくし
以上!
今回はここまで!

 

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    つくし
    ドラマ、中継などなど、いろんな音の仕事をさせていただきました、名古屋のつくしです。かけだし音声さんのための基礎知識と、その他書きたい記事を、ぼちぼちと。温泉、キャンプ好き。