こんにちは!
つくしです
台本とスケジュール、しっかり読んでいますよね?!
では、
ちゃんと使いこなしていますか?
「え、スケジュールに書いてあったじゃん」って言われてませんか?
本番をスムーズにするために準備は大切です。そのための重要な資料が、この台本とスケジュールです。
ということで今回は、台本とスケジュールの見方。現場に入る前にしておくこと。です。
特に新人の頃は、1年分の台本とスケジュールを保存しておいても損はないものなんです。(大変)
それでは早速、台本とスケジュールの見方から。
台本とスケジュールの見方
簡単に言ってしまうと、
台本は、内容。
スケジュールは、効率よく台本の内容を撮影するためのもの。です。
つくしはよく、
「台本をしっかり読んどけよ!」って言われてました。
よく聞きませんか?
ま、新人の頃はドラマだったので、セリフをざっくり覚える。という点ではいいとは思いますが、それ以外の(取材など)の仕事では、説明不足の指示ですよね。
なので、
これを技術スタッフ的に解釈すると、
台本は、使用機材の選定資料。
スケジュールは、選定した機材を使う順番を把握するための資料。
です。
このように、台本とスケジュールは、撮影業務をイメージするための資料なのです。
そして、この情報をふまえて制作スタッフと細かい点を打ち合わせることができればスムーズですね。
おおざっぱな見方はこんな感じです。
それでは、もう少し具体的に見ていきましょう。
まずは台本を読みます
台本は、使用機材の選定資料。
でしたね。この点を意識して読み進めていきましょう。
そして機材が確定したら、各シーンの最初に書き込んでおきましょう。
ポイントは、
- 撮影形態
- 出演者(人数)
- 現場の場所
です。
それぞれ確認していきましょう。
撮影形態の確認
ドラマ、ドキュメンタリー、情報、バラエティ、など撮影形態の確認により、
- マイクを仕込むかどうか
仕込み道具の準備 - 長回しをするかどうか
電池などバッテリーの準備 - 音声兼照明かどうか
照明機材の準備 - 電話など音声を聞かせることはあるか
エアモニターの準備
などの想定をすることができます。
機材選定のベースになる項目ですね。
最初のうちはわからないと思いますが、
「今日の撮影形態は◯◯で、この機材が必要だった」
を意識して現場に臨んでください。すぐに覚えられます。
このことを実践していると、この条件だとこれ必要だったな……という思考になります。
ここで注意。
あまり先回りしすぎると心配性になってしまい機材が多い人。となっていまいます。想定は大切ですが、必要最低限でほどほどに。
撮影形態の確認だけでもこれだけの情報があります。
出演者(人数)の確認
音声的にいちばん大切な確認項目と言ってもいいのが、この出演者の数です。
単純にメインの出演者だけではなく、例えば町ブラなら、途中でお話を聞く場合もあります。
その場合、ワイヤレスを付けるのか、ガンマイクで録るのか。
ワイヤレスを付ける場合はピンマイクは見えててもいいのか?仕込むのか?(隠すのか?)
これにより、ワイヤレスの数を決定すると同時に、ミキサーのチャネンル数も決まります。この時、ガンマイクのチャンネルも入れておきましょう。
ワイヤレスの使い方や準備についての記事はこちら。参考にしてください。
現場はどこか
この確認項目は、音止めとワイヤレスに関係します。
ドラマのような撮影は、可能な限り音止めが必要になります。
なので、現場が商店街や店舗内なら、定期的に流れるアナウンスやBGMを事前に止めるお願いをしなければなりません。
また、公共の施設などの場合は、かなりの確率でワイヤレスを使っています。必ず周波数を確認しなければなりません。
以上の現場への連絡、確認は、基本的に制作を通して行う作業になります。
それをふまえスケジュールを確認します
スケジュールは、選定した機材を使う順番を把握するための資料。
でしたね。
でも、その前に、
効率よく台本の内容を撮影するためのもの。です。
なので、
まず時間軸で、どのシーンを撮影するかを確認しましょう。
「◯時〜◯時◯◯のシーン」と書いてありますよね、そこに台本チェックで確定した機材を書き込みまます。
自分がわかればいいので、どんな書き方でもいいのですが……
例えば、
音声兼照明という状況で、内容は、
ある商店街で、納得のいくスープができるまで営業しない一見頑固そうだけど撮影には協力的なラーメン屋の取材。
の場合。
スケジュールには、
10:00〜11:00
商店街聞き込み
①②ガ
13:30〜15:30
出会い〜実食〜商品撮影
①②3ACバ三
という感じで書き込みます。
??って感じですよね
説明します。
①②というのは、ワイヤレスピンマイクを表します。
数字はそのままワイヤレスの数になります。
また、3という◯で囲まれてない数字は、仕込み(隠し)のワイヤレスピンマイクです。
ガは、ガンマイク。
ACは、コンセントが付いている照明。
バは、コンセントが付いてない照明。バッテリーライト。
三は、三脚。
どうですか?これだけで撮影の流れがイメージできますよね……
ワイヤレスピンマイクを付けたメインの出演者2人が、商店街でそのラーメン屋さんについて聞き込み。聞き込みの相手はガンマイクで収録。
そして、3のワイヤレスピンマイクを仕込んだ(隠した)ラーメン屋さんのご主人と出会う。
その後、ACライトをセットして、ラーメン屋さんで実食。トーク。
トーク終了後、三脚を付けてラーメンの商品撮影。
調理シーンをバッテリーライトで。
完成品をACライトとバッテリーライトで。
撮影が終わったラーメンを、スタッフでおいしくいただき、終了。
お疲れ様でした!
撤収!
という具合です。
かなり脱線してしまいましたが、スケジュールに確定機材を書き込むことによって、その時間でいる機材といらない機材がはっきりし、無駄な動きのない効率のいい撮影となります。
前記の流れでいうと、
使いもしない三脚やACライトを持ち歩いて聞き込みをする必要はありませんよね。
もしくは商店街到着後、可能であればラーメン屋さんに置かせていただければすごく効率がいいですよね。
しかも、
これで技術的なロケハンができ、実食の座り位置や、照明のコンセントの確保など、その後の流れがとてもスムーズになります。
このように、スケジュールで機材を確定しておくと、撮影当日の動きが整理され、効率のいい案が浮かんできます。
現場の動きをしっかりイメージして、スケジュールを使いこなしましょう。
現場到着前、移動中の確認はとても有効です
さて、機材は確定しました。機材の動きも把握できました。
しかし、
ここで終わってはいけません。
これを、制作も含めた撮影クルー全体の共通認識にする作業が重要です。
それは、
全員で、現場に到着する前に打ち合わせをすることです。
現場到着後は、制作スタッフも挨拶や段取りなどで忙しくなるのでおすすめできません。
「移動中の車の中」
という環境が経験上いちばんベストなタイミングです。
ここでざっくりと1日の流れスケジュールで確認できれば100点です。
何も「打ち合わせしまーす」という感じではなく、
例えば、
音声さん
「店主にマイクはいつ仕込みますか?」
ディレクター
「そこは、聞き込みで一回止めるから、そのタイミングで付けにいきましょう」
これだけのことです。
このように、細かい確認をクルー全員が聞こえるように行えばいいのです。
この会話によって、
カメラマンは、
「バッテリーの交換がそこでできるからその前は粘ってもいいな……」
や、ADさんは、
「そこで一回止めるなら、先回りして店主をスタンバイさせなくても止めてからでいいな」
など、より具体的な撮影の流れが見えるようになります。
このように、
自分の担当で最終的に確認しておきたいことを、みんなに聞こえるように確認することで共通認識ができ、撮影の流れがくっきり見えるようになります。
以上の理由から、
現場到着前、移動中の確認はとても有効なのです。
あとがき
最初に、
「特に新人の頃は、1年分の台本とスケジュールを保存しておいても損はないものです」
と書きました。覚えてますか?
その理由は、
毎年ほぼ同じ内容の取材が繰り返されるからです。
年間の行事みたいなものは変わらないし、みんなが興味を持つネタですからね。
特に情報系の取材は、同じネタ、同じ現場になる確率が高いです。
例えば4月だったら、桜、竹の子、潮干狩り、いちご、などは必ず見ますよね^^
先輩が、撮影のじゃまにならない機材車の止め位置を知っていたり、照明に使うコンセントの位置を知ってたり……
仕事が早いのは、同じことを同じ現場でしているからです。
要するに、経験なんです。
つまり、
1年間ため込んだスケジュールは、そのまま毎年繰り返される資料になるのです。(後で見返すだけでも楽しいです)
なので、
うまくいかなかったこと、
持っていけばよかった機材。
などなど、いっぱい書き込んでおきましょう!
今回はここまで!
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