災害時に備えての避難訓練。
学校に通っていた時には年に数回訓練をした記憶があると思います。
大人になるとなかなかそういう機会がないのですが、保育園や学校のみならず企業などでも避難訓練は大切なものです。
しかしながら大人になると避難訓練もマンネリ化していたり、真剣さが欠けてしまい様々なな課題も見えてきています。
そこで今回は、
この2点にしぼって再認識していきましょう!
災害時では動けません
冷静な時にしっかり考えて、「把握」「想定」しておきましょう。
目次
避難訓練はなぜ必要か?
保育園や学校、企業などで子供から大人まで避難訓練は必要だと言われていますし、実際に避難訓練を行っているところも多いです。
また、
人の出入りが多いスーパーやホテル、病院などといったところでも年に2回以上の消火・避難訓練の実施が義務付けられています。
ではこの避難訓練、なぜ必要なのでしょうか?
非常時には誰もがパニックになるものです。
パニック (panic) とは、個人または集団において突発的な不安や恐怖(ストレス)による混乱した心理状態、またそれに伴う錯乱した行動を指す。恐慌とも言う
これが緊急時に冷静な判断を困難にしてしまう要因で、厄介なのが周りの人もまきこんでしまいます。
なので避難訓練を習慣化することで、
災害時【避難訓練】という団体反復練習によって習慣化されて行動が、パニックになったとしても安全な行動に導く共通認識になるのです
これが避難訓練をする理由であり、避難訓練が必要な理由です。
次に【避難訓練】は機関別びその目的があるので、それぞれ見ていきましょう。
保育園・幼稚園
保育園や幼稚園に通う幼児たちは、災害といってもよくわからないことが多いですね。
なので、
避難訓練といってもわからない子供たちも多いかもしれません。
しかし、そういった子供たちだからこそ、いざという時にも先生の指示に従うことができるように、「慣れる」ということも大切ですし、どこにどんなやって避難するかということを体で覚えるということも大切になってくるのです。
また保育士や幼稚園の先生たちも、大人と言えども、災害時には気が動転してしまうかもしれません。
自分の身を守ることも大切ですが、園児たちの安全を守ることも大切な仕事です。
避難訓練を通して、どのように行動し、どのように子供たちに指示するのが良いのかということを知っておく必要があるというわけですね。
そして訓練をしながら、問題点を把握し、非常時には適切な行動ができるように備えておくことも大切です。
保育園や幼稚園の場合、保護者との関係も大切になってきます。
災害時に、子供たちの保護者にどのように連絡を取るか、子供たちをどのように引き渡すかといったことも避難訓練の際には確認しておくことで、いざという時にスムーズにできるようになります。
子供たちの安全にかかわることなので、日ごろからの訓練が必要なのですね。
学校
では、
学校ではどんな目的があって避難訓練をするのでしょうか?
第一にやはり生徒たちの安全ですよね。
小学生高学年にもなれば、周囲の状況から自分がどのように行動しなければならないかということを判断することもできる年齢になります。
最初はわからなかったとしても、災害時にはどうしなければならないかということを学びながら、避難訓練を通して避難の際にはどうすべきかということを自ら判断する力をつけていくことになります。
また、教師たちは生徒全員の安全を確認するまでの手順を確認したり、迅速にかつ安全に避難するためにどのようにするのが最も良い方法かということを日々の訓練を通して知っていく機会になります。
問題点を把握し、解決していくようにするのも大切なことですね。
企業
学校や保育園だけではなく、企業で働く大人たちもまた避難訓練が必要です。
企業の責任者や役員たちにとっては、災害時に従業員の命を守り、適切に判断するための訓練となります。
もちろん従業員たちもただ避難するだけではなく、それぞれ役割分担を担いながら、非難に協力することが望まれてきますね。
そのためにも、それぞれの役割分担を明確にした防災マニュアルなるものが必要になってきます。
さらには、災害時にも被害を最小限にとどめて、事業を早期復旧するためのBCP(事業継続計画)をたて、企業全体の防災力を高めていくことも企業にとっては必要なことです。
ショッピングモール、病院、多目的施設
学校や企業というのは、決まった人たちが通っているところですが、ショッピングモールや病院、その他多目的施設などには、不特定の人たちが集まるところです。
こうした場所でもやはり避難訓練は必要です。
その施設に従事している職員・従業員たちは、顧客・患者・そこに集まった一般の人たちを安全に避難させる必要があります。
そのためには、マニュアルというものも必要ですし、どこからどのように避難するかということを理解し、訓練を通して熟知する必要があるのです。
そうすることで、適切な避難をすることができるわけです。
また、訓練を通して、問題点なども見えてくるので、それに対しての対策を立てるということも大切ですね。
一般住宅
では、家以外の場所で過ごしているわけではなく、家にいて災害が起こるということもありえますよね。
自治体によっては地域の住民たちと避難訓練をする場合もあるようですが、あまり浸透していないのも事実かもしれません。
災害があったときに、どのように対処し、どのように避難するかということは、家族間でもよく話し合って決めておくことが大切になってきます。
ということで、どんな機関でも避難訓練が必要なのは、
- 自らの命を守るため
- そこにいる人たちの命を守り、安全に避難するため
ということが一番の目的となります。
さらには、
避難する際の問題点などを明確にして対策をたてる
ということも大切なポイントになります。
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災害別、非難の仕方を確認しておこう
では、災害別に、非難の仕方、訓練の際の大切なポイントなども合わせてチェックしてみましょう。
地震
いつ起こるかわからないのが災害ではありますが、地震は本当に突然やってきます。
揺れた時にどうしようってパニックになるのが普通です。
なので、冷静なときにしっかりと想定し訓練しておくことが大切だというわけですね。
地震が起きたらまずは自分の身を守る
揺れている間は頭や自分の身体を保護しながら揺れが収まるのを待つことが大切です。
- 地震が起きたら丈夫な机やテーブルの下にもぐり、揺れがおさまるのを待ちます
その際、頭を保護するために座布団などを利用したりするのも良い - 戸棚や本棚などから物が落ちてくるかもしれないので気をつける
揺れがおさまったら、まずは身の安全の確保
揺れが収まったからといってむやみに動くのはやめましょう。
周囲に割れた窓ガラスの破片が落ちているかもしれませんし、大きな揺れの場合には、棚から何かが落ちてきているかもしれません。
- 揺れが小さくなったら、または、おさまったら出口の確保のため戸や窓を開けます
- 台所で火を使っていたら、揺れがおさまって動けるようになったら火を止めます
避難の判断は正しい情報をもとに
可能な範囲で情報収集は大切ですが、
- 災害が発生したときにはSNSなどを見るといろんな情報が飛び交います
しかし、どの情報が正しいのかわかりませんし、変に恐怖感をあおるものもあるので、テレビやラジオ、役所などからの正しい情報を集めるようにしましょう - 地域の役所から避難勧告・指示が出た場合には、それに従い避難場所に移動します
- 指示や勧告がなくても身の危険を感じたら、避難しましょう
特に③
現場の状況と合わせた、臨機応変な情報収集と対応を心がけましょう。
情報の発信者も、本当の現場の状況はわかりません。
避難するときも安全確認を
この点は特に注意です。
- 避難するため外にでるときにも周囲を確認し、安全を第一に考えましょう
ガラスや看板などが落ちてくることもあります - 家を出る前には、電気のブレーカーを切る、ガスの元栓をしめるということも第2次災害を防ぐことにつながります
- 近所の方たちにも声をかけて安否を確認しましょう
避難の際の移動手段
【焦らず的確に安全に近づける】避難方向と手段を選択しましょう。
避難場所は地域の広い場所が設定されていると思いますが、「徒歩」で行くことを原則としましょう。
- 車を使うと、渋滞をひきおこしたり、消防や救援活動に支障をきたすことがあります
- 携帯品は最低限のものにし、動きやすい服装が望ましいです
道も混乱して歩きにくくなっていることもあります - 避難場所は最寄りの小中学校が指定されている場合が多いのですが、さらに危険性がある場合には広域避難場所に避難する必要もあるので、日ごろから避難場所を確認しておくことも大切です
地震とともに火災が起こった場合
地震とともにコンロで使っていた火が原因で火事が起こることもあります。
その際にも大きな揺れのときには机の下などにもぐって身の安全を守ります。
揺れがおさまったら、手元にある消火器で火を消しましょう。
手に負えないほど大きくなってしまったら、周りの人に助けを呼びながら、消防に連絡し助けを要請しましょう。
地震が起きる前にできること
普段から地震に備えておくと、いざという時にも役に立つものです。
- 家族会議
いつ起きるかわからないのが地震です
家族がその時間どこにいるかということも把握しておくことが大切ですね
また、家の中でどこが安全か、避難場所はどこか、非常持ち出し袋はどこにあるのか、といったことも家族会議で話し合って決めておきましょう
このときに、災害時の時の連絡方法も確認しておくと安心です - 脱出ルートから避難路を確認
大きな地震がおきると玄関があかなくなるというトラブルもありえます
外にでるためにはどういうルートがあるのかということも家族で話し合って確認しておきましょう
また避難場所に行く道も日ごろから一緒に歩いて行って見ると良いですよね
この道がダメだったらどの道を通るかなどということも、実際に歩きながら普段から確認しておくといざというときに落ち着いて行動できます
火災
では次に火災の場合の避難についてみていきましょう。
火事を発見したら
火事を発見したら、まずは周囲の人たちに大きな声で知らせます。
そして落ち着いて119番通報をしましょう。
通報する際にはどこで火事が起きているのか、住所を明確に伝えることが大切です。
なので、落ち着いてできるように、日ごろからの練習が必要だということですね。
職場などで慌てて住所を思い出せないことも考えて、住所を目につくところに貼り付けておくということも良いでしょう。
小さい火であれば
小さい火であれば、手元にある消火器を使って消火活動をすることもできます。
しかし、火が大きくなり難しいと思ったらすみやかに避難しましょう。
消火器の使い方も、日ごろの練習が必要です。
避難訓練の際には、消火器の使い方も練習すると良いですね。
避難の仕方
- 火災が発生して避難するときには「煙」に注意
火災の煙には有毒な一酸化炭素が含まれていて、吸い込むと意識障害が起きたり、呼吸ができなくなったりするので、要注意
煙を吸わないようにするには、ハンカチやタオル、なければ服の袖などを使って鼻と口を覆うようにして移動します
また煙は上の方にたまるので、姿勢を低くして移動するというのも火災の場合の避難のポイントです - エレベーターは使わず階段で避難
マンションなどの高層階から避難するときには、エレベーターが途中で止まってしまう可能性もあるので、エレベーターではなく階段を利用して避難します
また、下層階で火災が起きている場合には、階段にも煙が充満している可能性があるので、階段入り口の扉は急に開けないようにします
日ごろからしておくこと
- 避難する際の避難経路は最低でも2通り確保しておきましょう
1つの経路が使えなくても、もう一つの経路で避難することができます
通れないといって慌てるより、確実に避難できるルートを確認し、実際に移動してみることをおススメします - 消防用設備や施設の点検
住宅には住宅用の火災警報器が設置されています
設置されていることを確認するだけではなく、正常に作動するかということも定期的にチェックするようにしましょう
また消火器も使用期限があります
使用期限が切れていないか、日ごろから確認しましょう
水災害
では次に、水災害の場合をみていきましょう。
水災害といえば、大雨や台風といったときに川の水位があがり、浸水被害が考えられます。
そんなときの避難方法について確認しましょう。
現在地の状況確認
まずは現在いるところの状況を確認します。
どのくらいのリスクがあるかという点です。
防災気象情報や川の水位に関する情報、避難についての情報を収集して、避難が必要と判断した場合に、避難します。
避難場所
避難が必要と判断され、地域でも避難勧告などが出れば、避難することになります。
が、急に水が多く浸水してくることもあるので、。危険が予想される場合は、あらかじめ安全なところに移動しておくというのも大切ですね。
水害の場合、避難には2通りあります。
- 水平避難
- 垂直避難
という方法です。
- 水平避難
住居地と異なる安全な場所へ避難することを指します
地元の公民館や学校、体育館といった避難場所として指定されている場所ですね
ここに避難し、水害の危険がなくなれば、家の状況を確認した上で自宅に戻ることになります - 垂直避難
もう一つの垂直避難は、上の階に避難するというものです
浸水がはじまり、外にでることのほうが危ないと判断した場合には、より高層に避難します
自宅の2階、2階よりは3階や4階といったより高層が安全です
一般の住宅であれば2階くらいまででしょうけれど、2階に避難して救助を待つというのが賢明です
日ごろからできること
水害の場合でも、日ごろからすることは、
- 避難場所の確認
- 避難ルートの確保
です。
避難場所がどこなのか、そして避難場所に行くまでのルートを確認し、実際に移動してみるというのが訓練になるでしょう。
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まとめ
避難訓練はどこでするかによっても多少の違いがでてきますが、基本的には、
- 自分の身の安全を守る
- 周囲の人たちの安全を守る
ということを目標に、どのように避難することが適切かということを知り、練習し、実際に災害が起きた時にも的確に動けるようにするためのものです。
また、避難における問題点も明らかになってくるので、問題点についても解決策を練っておくということを前もってすることが大切ですね。
また災害別でも避難の要領は違ってきますので、避難のポイントを確認し、マンネリ化しやすい避難訓練も実際に起きたことを想定して真剣に取り組む姿勢が大切ですね。
今回はここまで!
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