毎日の手洗いにかかせないハンドソープですが、ついうっかり切らしてしまったということはないでしょうか?
そんな時に、水だけで洗ってしまうという人もいれば、ボディソープを代わりに使うという人もいることでしょう。
でも、
本当に代わりにしてもいいのでしょうか?
今回はハンドソープとボディソープの違い、そして固形石鹸との違いも含めて、
などをお伝えしていきます。
目次
ハンドソープとボディソープの違い
まずはハンドソープとボディソープの違いから見てみましょう。
その前に、ハンドソープとは何でしょうか?
ハンドソープとは?
ハンドソープは手の殺菌や洗浄に使う「手」専用の石鹸となります。
洗浄成分はもちろんのこと、殺菌作用も期待できることから、毎日の手洗いに使われていますね。
特に外から帰ったときには、手にいろんな雑菌がついています。
もちろん家にいて、ケータイを触ったり、掃除をしたり、いろいろな動作にも手に雑菌が付くことは多々あります。
そのため、料理するとき、食事の前には必ず手を洗って、菌が口に入ることを防ぎ、それによって病気から私たちの体を守ることができるんですね。
ボディソープとは?
では、ボディーソープはどうでしょうか?
ボディソープはその名の通り、「体」を洗う石鹸です。
身体というのはどこからどこまで?と細かく考えることもできますが、首から足先までというのが一般的ですよね。
顔は洗顔フォームを使いますし、頭はシャンプーで洗います。
それ以外のところはボディソープを使うということです。
洗浄成分に保湿成分が配合されているものが多いです。
体はデリケートな部分もありますし、殺菌というよりは、お肌のうるおいを保ち、お肌の健康を保つためのものという意味合いが強くなります。
ハンドソープとボディソープの違いとは?
ではハンドソープとボディソープの違いはどこにあるのでしょう?
どちらも洗浄成分が入っていることは間違いありません。どちらも「洗う」ということを目的にしているわけですからね。
では、違いは?というと、
- ハンドソープは、「殺菌」
- ボディソープは、「保湿」
おおまかにこうした違いがあるということになります。
補足すると、
- 手(ハンドソープ)は、
色々な物に触れるため、汚れだけではなくウィルスや菌が付着してしまう部位なので、
汚れを落とすことプラス「殺菌成分」。 - 体(ボディーソープ)は、
基本的には服を着ている部位なので、
汚れを落とすことプラス「保湿成分」。
ということなのです。
ハンドソープとボディーソープ以外に、固形石鹸はどう違う?環境に優しいとかコスパがいいとか聞くけど本当?
ハンドソープではなく、固形石鹸で手を洗っているという家庭も多いですよね。
固形石鹸は天然の油脂とアルカリが原材料となって作られています。
添加物が少ないというのも一つの特徴です。
また、洗浄力はあるのですが、うるおいを奪いすぎないというメリットもあるのですよ。
私も一時期、手作りの固形石鹸を使っていました。
私の場合は手が荒れるという理由から、自然派のアロマ入り手作り石鹸を使っていたのですが、最近でもあえて固形石鹸を使っている人たちも少なくないですよね。
それには理由があるからです。
固形石鹸のメリット①
コスパが良い
まず、コスパが良いというメリットがあります。
お値段に関してはその商品によって違いますが、一般的に市販されている石鹸1個の価格は安いもので70円からあります。これで1か月から2か月は十分に使えますよ。
また、手も体も洗えるというメリットもあります。
石鹸1個で手も体も洗えたら、お財布にもやさしいですよね。
固形石鹸を長持ちさせるには保管方法や使い方も大切なポイントになってきます。
固形石鹸は泡立てネットで泡立てると、柔らかいふわふわの泡がたくさんできます。
手で擦って泡立てるよりは、石鹸の消費量も少ないですよ。
そして洗面台にそのまま置いておくと水にぬれて、べたべたしたり、溶けてしまったりするので、石鹸置きを準備したり、近頃は下に置かない石鹸ホルダーもいろいろ販売されているので、そうしたものを利用すると、長持ちさせることができ、さらにコスパが良くなりますね。
固形石鹸のメリット②
洗浄力が強い
固形石鹸の2つ目のメリットは、液体石鹸よりは洗浄力が強いということです。
石鹸の洗浄力は界面活性剤として機能する「石鹸分」というものが力を発揮します。
ハンドソープのような液体石鹸では、この石鹸分を多くすると固まってしまうため、多く配合することができないのです。
そのため、固形石鹸のほうが石鹸分が多く、洗浄力が強いということになるのですね。
固形石鹸のメリット③
環境にやさしい
固形石鹸の3つ目のメリットは、環境にやさしいという点です。
固形石鹸の場合、パッケージも簡単ですね。箱に入っていてビニールで包装されているくらいです。
一方ハンドソープやボディソープの場合はプラスチック容器に入っていますし、詰め替え用もビニールのパックになっています。
資源ごみを考えると石鹸のほうが環境にやさしいものとなります。
そして、ハンドソープなどには、人工的な添加物なども配合されていることも多く、オーガニックでないかぎり、水とともに排水溝から流れる石鹸成分は決して環境にやさしいものとはいえません。
一方、石鹸は添加物なども少ないので、より環境にやさしいということになりますね。
その分、刺激が少なく、潤いを奪いすぎないので、お肌にも優しいんですよ。
こうしたメリットがあるので、あえて固形石鹸を選んで使っている人も多いのです。
ハンドソープ、ボディーソープ、固形石鹸、それぞれ「薬用」とは?
ところで、石鹸もそうですが、ハンドソープ、ボディソープにも「薬用」と表示されているものを目にすると思いますが、薬用ってどうなんでしょう?
普通のものと何か違いがあるのでしょうか?
薬用石鹸、薬用ハンドソープ
薬用石鹸は「医薬部外品」に属するものになります。
薬用でないものとの違いと言えば、薬用石鹸には殺菌剤を配合しているという点です。
例えば、デオドラント石鹸はニオイの元になる菌を殺菌・除去することで、汗のニオイ対策などに使われる石鹸です。
また、皮膚の炎症を抑えるための薬用石鹸もあります。
パッケージにはいずれも、「医薬部外品」の表示がありますよ。
薬用という表示があるから、良いのかな?と思いますよね。
殺菌・除菌効果があるのは、薬用ではなくてもありますし、逆に殺菌効果がある薬用石鹸のほうが、お肌に刺激が強いという場合があるので、肌荒れの原因になってしまうので気を付けたいですね。
逆に、殺菌・除菌効果があるから、ささっと洗っても効果はあると思っていたら大間違いです。
手洗いの基本は、石鹸をつけたら手は手のひら、手の甲、指の間など隅々まできちんと洗い、流水で15秒は洗い流します。ある程度の時間をかけないと効果は期待できないのです。
薬用だから安心というわけではなく、どんな石鹸、ハンドソープを使っても正しい方法で洗うということが大切なのですね。
薬用ボディソープ
薬用ボディソープもまた「医薬部外品」として作られているものです。
洗浄以外にも特定の目的のために有効成分を配合しているボディソープなのです。
特に、乾燥肌で、カサカサしてしまう、かゆくなってしまうという場合には、セラミドを配合した保湿効果の高い薬用ボディソープを選ぶと良いですね。
また、体臭などが気になるという場合には、デオドラント効果のある成分が配合された薬用ボディソープを選んでみると良いでしょう。
肌質と目的に合わせて、ボディソープを選ぶ。これが一番大切ですね。
ハンドソープで体は洗える?どうなる?
ボディソープが切れてしまい、買い置きもない。
でも今すぐシャワーしたい。
そんな時どうしますか?
ハンドソープで身体を洗ってもいいのでしょうか?
ボディソープもハンドソープも「洗浄」という面では同じです。
成分もさほど違いはありません。
しかし、
作られている目的が違いますよね。
ハンドソープは手のについた菌の殺菌、抗菌をメインの目的としていて、そのための殺菌成分が配合されています。
一方、ボディソープは体についた汗や皮脂を取り除き、お肌のケアも考えたものなのです。
一言で身体と言いますが、デリケート部分も洗うわけですし、身体の部分によっては皮膚の薄いところもありますよね。
たっぷりの泡で優しく洗うというのがボディソープの魅力です。
また、ハンドソープはアルカリ性の反面、ボディソープは人肌に近い弱酸性の成分で出来ています。
お肌への刺激が少ないようにとのことで、弱酸性になっているのですね。
こうした違いを踏まえたうえで、ハンドソープで身体を洗ったらどうなるか?
1,2回くらいは大丈夫かもしれませんが、続くと確実にお肌が荒れてしまいそうです。
敏感肌や乾燥肌の人は1回でもカサカサしたり、つっぱったりするかもしれませんね。
お肌の弱い人にはおススメできません。
ボディソープがないときには、液体のハンドソープよりも刺激の少ない固形石鹸がおすすめです。
ハンドソープ代わりにボディソープを代用してもいい?
では次に、ハンドソープの代わりにボディソープを代用しても良いか?という疑問を解決してみましょう。
ボディソープで手を洗っても良い
洗浄という面ではどちらも同じようなものなので、特に問題にはなりません。
しかし、ハンドソープはボディソープに比べて殺菌作用という面では少し力が落ちるところが、少し心配になりますね。
また、ボディソープはお肌のケアも考えて保湿成分が配合されていますので、手を洗ったときに、しっとり感が残るでしょう。
そのしっとり感がいいんだ!
という場合はそれでも良いのかもしれませんが、さっぱり感がなくて不満が残る人も多いでしょう。
実際にボディソープで手を洗ってみた
でも、シャワーして体を洗うときには、手もボディソープで洗いますよね。
それでも何の違和感もないということは、そこまで気にしていないのかもしれませんし、手だけを洗うときとはまた少し違う感覚になるのかもしれません。
どうしても気になったので、試してみました。
ボディソープで手に取って、泡立てて洗ったのですが、洗った感じは普通でした。
柔らかい泡がでるので、心地よいのです。
が、
流水ですすぐのですが、すすいでもすすいでも、なんとなくヌルヌル感が残ってしまいます。
ボディソープで洗うなら、すすぎの時間を倍くらいにした方がよさそうかなと思いました。
洗いあがった後も、ネトネトした感じが残ってしまったり、本当にすすぎをしっかりしないといけなさそうです。
おふろに入る時にはボディソープで洗ってるのにどうして手だけを洗うとこう違和感を感じるのかと考えてみると、体を洗うときには、スポンジやタオル、ボディブラシなどにつけて泡立てて洗いますよね。
しかし、手を洗うときには直にボディソープを手にとって泡立てたので、その分ボディソープが濃くなったり、もしくは量が多かったのかもしれません。
もし、ハンドソープをきらしてしまって、ボディソープしかないというときには、
- 量を少なくする
- すすぎを十分にする
などの点に気を付けると良いでしょう。
でも固形石鹸があれば、そちらのほうが手を洗うにはよさそうです^^
そもそも手や体に石鹸は必要?水だけで洗うのはダメ?
ところで、そもそも手や体に石鹸って必要なんでしょうか?
水だけ、またはお湯だけで洗うというのはダメなんでしょうか?
手は水だけで洗っても良い?
まず、手洗いについて調べてみました。
実は、水だけでの手洗いも、雑菌を退治するのに効果があるのです。
流水のみ15秒間手洗いした結果、手についている感染性をもつウイルスの粒子の数が約1%に減少するという実験結果があるのです。
じゃあ、石鹸を使う意味がないのか?というとそういうわけではありません。
石鹸を使って10秒洗い、さらに流水で15秒すすぐと、ウイルス粒子の数は約0.01%と、さらに減少するのです。
この石鹸を使っての手洗いを2回繰り返すと、0.001%とかぎりなく0に近くなり、手の衛生状態を保つことができるというわけなのです。
しかし、水だけで洗っても、かなり手洗い効果はあるということですね。
ただ、注意したいのは「流水で15秒」という点です。
洗面台にためた水で洗っても効果はありません。
手についた雑菌が水の中におちて、その中でまた手を洗うと、そのまま手にくっついてくるという悪循環を繰り返すことになります。
必ず流水で洗いましょう。
また15秒というのも意味があるのですね。
2,3秒ちゃちゃっと洗ったくらいでは、細菌は離れてくれません。
15秒以上、手の隅々までの細菌を落とす気持ちで洗うことが大切になってきますね。
体もお湯だけで洗っても良い?
では、体はどうでしょうか?
水だけとなると、冷たい水はお肌への刺激も強くなりますし、汚れが落ちにくくなりいますね。
しかし、実は、お湯だけで洗うという入浴法があるのです!
ご存じの方も多いでしょう。
これは、石鹸やシャンプーなどを使わずに入浴する方法で、湯舟に10分も浸かっていれば汚れの80%は落ちるというものです。
実際には湯舟につかりながら、手でお肌をやさしくなでながら汚れを落とすという方法をとることになります。
また、お湯だけ洗いが良いということが書かれた本も出版されていますが、現役の医師たちも推奨する方法だそうです。
お湯だけで洗うことでどんな効果があるのでしょう?
- 汗がさらさらになる
- 顔が脂ぎらない
- におわない
- 肌がもちもちになる
こうした効果が期待できるそうです。
ボディソープを使わないことで、皮脂を必要以上に落とすことがないので、乾燥を防ぐことができます。
お肌のうるおいがそのまま保たれるということです。
また、必要以上にゴシゴシ擦らないので、お肌への刺激も少なくなりますね。
お湯だけの入浴法というのは実はお肌を守るというメリットがあるのです。
なので、乾燥肌や敏感肌の人にはおすすめですね。
でも、ニオイとかしないの?
こんな疑問もありますよね。
経験者の声は「ない」ということです。
ただ、10代の若い人たちは分泌物が多いので、ボディソープなどを使うほうがすっきりするそうです。
また、職業柄、体に油汚れが付きやすいなどという場合にも、石鹸など洗浄効果のあるものを使うのが良いですね。
お湯だけシャンプーというのは、以前にも知人がしているということで聞いていましたが、お湯だけの入浴というのもあるのですね。
そういう私も、冬の間は特に汗もかかないし、湯舟につかって軽くシャワーしておわりっていうこともたまにありました。それも良しってことなんですね。
まとめ
ハンドソープとボディソープは作られた目的も違いますし、使う部位も違ってきます。
洗浄という点においては同じなのですが、それぞれの目的において必要な成分が配合されているので、「とりあえず代用」なら大丈夫ですが、毎回というのはおすすめできません。
一方、固形石鹸は体にも手にも使えるものですから、迷ったら固形石鹸を選ぶというのも一つの方法です。
また、ハンドソープもボディソープも固形石鹸も、自分のお肌に合ったものを選ぶというのがポイントになりますので、参考にしてくださいね。
今回はここまで!
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