皆さんご存知の乳酸菌は、今や人の身体全体のパワーと元気を支える、なくてはならない細菌のひとつになります。
まず最初に、乳酸菌の歴史にちょっとだけ触れてみることとします。
乳酸菌っていつ頃からその存在が知られていたのでしょうか?
1857年にオランダのレーウェンフックにより発見され、あの有名なパスツールにより、本格的な研究が進められ、発見から160年が経つ今も研究が続けられています。
今回は、そんな健康づくりに役立つ乳酸菌の働きから、体内への摂り入れ方を探ってみることとしましょう。
乳酸菌とは
私たちの住む自然界に広く分布し、私たちの腸内にも育んでいます。
一般的に乳酸菌とは、糖分を利用した乳酸をつくりうる細菌を言います。
そして、腸内には健康に良い善玉菌と、その反対に悪影響を与える悪玉菌が存在します。
さらに、そのどちらか優勢方に味方する日和見菌(ひよりみきん)に分類されています。
乳酸菌は、善玉菌のひとつとして腸内環境の中で人の健康を大きく左右しているわけです。
というわけで、
善玉菌が多いならば本当に健康的であるのか?
探ってみましょう。
善玉菌が多いほど健康的ですか?
身体の健康を保つ上で、腸内細菌を善者と悪者と分類したことで、言うまでもなく悪玉菌は、私たちの腸内から排除しなければと考えてしまいますよね。
しかし、
私たちの実際の社会を考えてみてください。
人間社会でも社会秩序を乱す、マイナスになる部分はありますよね。
腸内細菌の世界でも、マイナスの悪玉菌が存在しても、そのバランス性がしっかりと維持できているならば悪玉菌は悪影響を与えないことになりますね。
つまり、
善玉菌、悪玉菌が一定の割合で共生する。
これが自然本来の健康のあり方ではないのではないでしょうか。
そのバランス性は、
善玉菌 : 悪玉菌 : 日和見菌 で、
2 : 1 : 7 になります。
善玉菌が腸内で増える?
乳酸菌は、前述のように善玉菌に分類されます。
乳酸菌は、食品から摂取して、仮に腸内まで運良く生きたまま届いたとします。
そんな幸運な乳酸菌でさえも、腸内では増殖はできないと言われています。
せっかく腸内まで届いた乳酸菌も、腸内にいる細菌により、ほとんどが体外に排出されてしまいます。
となると、乳酸菌を摂取して善玉菌と悪玉菌のバランス性がよくなるのはどうしてでしょうか?この部分が大切になりますよね。
腸内は消化管の機能があります。
そして、免疫の要になっています。
つまり、乳酸菌の菌体成分が腸管免疫を刺激して、善玉菌と悪玉菌のバランス性を整えています。
そして、さらに大切なことに、乳酸菌を摂取するのは、生きた乳酸菌でも死んだ乳酸菌でも変わりはありません。
要するに、死んでいても、生きていてもいいわけで、できるだけたくさんの菌体を摂ることが必要になります。
腸内細菌のバランスは年齢で変化する
大切なことに腸内細菌のバランスは、年齢で変化しています。
腸内には、約100兆個もの腸内細菌が生きて、その種類は300種類以上と言われるのです。
同じ種類の菌体は、群生して草原の花畑のような感じから「腸内フローラ」と呼ばれています。
聞いたことありますよね。
この腸内フローラは、年齢とともに変化していき、大きく分けたのが、
善玉菌、悪玉菌、日和見菌です。
善玉菌のビフィズス菌、乳酸菌は赤ちゃんの頃が最も多く、離乳期には減少していきます。
特に、大腸菌などの悪玉菌は中年以降に増加していくので、この年代の方は腸内環境を整える必要があるわけです。
今回ご紹介の乳酸菌は、善玉菌を指すことから人の身体に良い働きをします。
例えば、
- 病原菌の体内侵入を防ぎます
- 腸内の悪玉菌の増殖を抑えます
- 腸内の蠕動運動を促進させ便通を良くします
乳酸菌は腸内の免疫機能を刺激して、病気に罹患しないような環境を保つのに、大きな役割を果たしています。
乳酸菌を含む食材は
・ヨーグルト
牛乳を乳酸菌で発酵させた食品で、はちみつなどのオリゴ糖をプラスするとさらに効果的です。
・味噌汁
乳酸菌+善玉菌を増やすメラノイジンのダブル効果を期待出来ます。多忙な朝には即席の味噌汁を利用してもいいです。
・漬物
漬物に含まれている植物性の乳酸菌は、胃酸に溶けにくく、腸内に届きやすいという特徴を持ちます。
まとめ
乳酸菌は、人の元気のパワーと健康を保つ上で大切な細菌のひとつで、私たちの腸内環境を整えるのに重要な位置を占めています。
特に、乳酸菌は腸内環境のバランス性が大切で、加齢ともに腸内環境の変化で減少していくために、食品から摂取していかなければなりません。
また、善玉菌の生命力が弱いため、健康維持には、毎日摂ることが大切になります。
今回はここまで!
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