こんにちは!
つくしです
今回は、
音声さんが知っておきたい基礎知識「デシベル(dB)」
について。
このタイトル嫌ですよね、すごく数学のにおいがします(汗)。
後輩に聞かれたら無視したくなる単位です。
でも大丈夫、簡単です。
音声さんが現場で使うために「理解しておけばいいことだけ」をわかりやすく説明します!
内容は、
です。
後輩の研修でもそのまま使ってくださいね!
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目次
デシベルとは?
デシベル(dB)とは、
ずばり、
基準のレベルから、
何倍(何デシベル)か?
という単位です。
ここで大切なのは「基準のレベル」。
この基準のレベルに対して、
◯◯倍か(◯◯デシベルか)
と表記してるだけなんです。
なので、
◯◯デシベルはこの大きさ
のように、
◯◯デシベル単体が、決まった大きさではありません
あくまでその時々の、
基準のレベル(大きさ)
があって(を決めて)
↓
その◯◯倍(◯◯デシベル)
という表記なのです。
はい、もう大丈夫です^^
これでほぼ把握してます。
「デシベルって知ってる?簡単に言うと…」
って話せます。
というわけで、
以上を踏まえてよく見る「デシベル」の、
- 街の騒音
- 大きさの目安
- マイクの感度
- 現場作業時
- 計算方法
について順番に見ていきましょう。
一番重要なデシベルの正体(何倍か)を理解しているので、スッと入ってきますよ^^
「街の騒音」を表すデシベルとは?
まずこの場合の「基準のレベル」は、
「人間の聴覚の限界」です。
聞こえるか聞こえないかとってもとっても小さな音。
ということですね。
このレベルを「0デシベル」としています。
?!
0デシベルって無音じゃないの?
ですよね。
つくしも最初はそう思っていました。
なぜか?
単純にその後、0になにをかけても0なので、その先の「基準のレベルから◯倍(◯デシベル)」が成立しません。
単純にざっくりこう覚えておきましょう。
(この程度でOKです!)
「もっとくわしく知りたい!」という人はぜひ調べてみてください。数学の得意な人には面白いと思いますよ…
(わからなくても大丈夫です!)
戻ります。
デシベル(dB) | 何倍か?(電圧比) | 音源の目安 |
0 | 1 | 人間の聴覚の限界 |
6 | 2 | |
9.5 | 3 | 静かな息 |
12 | 4 | |
14 | 5 | |
6 | ||
7 | ||
8 | ||
9 | ||
20 | 10 | 葉のカサカサ音 |
40 | 100 | 静かな図書館 |
60 | 1,000 | 一般的な会話 |
80 | 10,000 | 目覚まし時計 / 電車内 |
100 | 100,000 | 地下鉄通過 |
120 | 1,000,000 | 旅客機 |
デシベル(dB)と、何倍か?(電圧比)と、音源は、
このように表わされます。
ここで注目ポイント。
「デシベル」と「倍」の関係は、「基準のレベル」が変わっても同じです。
なので、
6dBは2倍
14dBは5倍
20dBは10倍
といった簡単な数値(関係)は覚えておきましょう。
以上、
基準のレベルが「人間の聴覚の限界」の場合は、こんな感じです。
次に、この基準を使った「いろいろな音の大きさ」を簡単にまとめたので参考にしてください。
いろいろな音の大きさ・目安
先程説明したデシベルで「音源の種類」と「大きさの目安」をまとめると、以下のようになります。
デシベル(dB) | 音源の種類 | 大きさの目安 |
0 | 人間の聴覚の限界 | 聴覚の限界 |
10 | 蝶の羽ばたき | 静か |
20 | 静かな息 葉のカサカサ音 |
静か |
30 | ささやき声 | 静か |
40 | 静かな図書館 | 日常生活に問題なし |
50 | エアコン室外機 | 日常生活に問題なし |
60 | 一般的な会話 | うるさい |
70 | セミの鳴き声 | うるさい |
80 | 目覚まし時計 / 電車内 / ピアノ | すごくうるさい! |
90 | 近距離の犬の鳴き声 | すごくうるさい! |
100 | 地下鉄通過 | すごくうるさい! |
110 | 自動車のクラクション | すごくうるさい! |
120 | 旅客機 | すごくうるさい! |
130 | 生ドラム | すごくうるさい! |
140 | ジェット機(近距離) | すごくうるさい! |
では次に、「マイクの感度」について。
「マイクの感度」のデシベルは?
「マイクの感度」は、マイクの仕様書などを見ると書いてありますよね。
例えば、−40dBとか、−54dBとかがこれです。
そしてこの場合の「基準のレベル」は、
「1V」です。
?!
「1V?」ですよね^^;
マイクは音を(空気の振動を)電気に変換するものです。
なのでこの、「マイクの感度」で表すものは、そのマイクから出力される「電気の大きさ」ということです。
もう少しくわしくこの測定方法を説明すると、
1パスカル(Pa)の音をマイクに与えたときに発生する(出力される)電気信号をマイクの感度とし、1V=0dBとする
です。
「やっとなんとかわかりかけたのに今度は1パスカル!!」
ですよね、
1パスカル(Pa)の音とは、ピアノの鍵盤をバーン!と鳴らしたぐらいの音圧です
大丈夫です。
見放しませんよ。
けっこう大きい音なんです。
ということで「マイクの感度」をわかりやすく言い換えると、
ピアノの鍵盤をバーン!と鳴らしてマイクから出力された電気信号の大きさ
となります。
簡単ですよね。
ということで、
このレベルの音をマイクに与えて、
- 出力された電気信号が大きいと感度がいい
- 出力された電気信号が小さいと感度が悪い
と判断できます。
でも、マイクの感度の表記は「−40dB」とか「−54dB」などマイナス表記ですよね。
なので単純に覚えるなら、
このマイナスの数字が小さいほど感度がいいマイク
となります。
?!
はい、ここでまた疑問ですよね、
「なんでマイナス?ってことは…基準のレベルより…マイナスって、こと?どういうこと?」
ですよね。
要するに、
1パスカル(Pa)の音をマイクに与えても、
1Vの電気信号は出力されない
もっともっと小さい電気信号しか出力されない
ということです。
マイクの信号はとっても小さいんです。
ちなみに、
−40dBだと、
0.01Vの出力
−54dBだと、
0.002Vの出力
となります。
1Vをはるかに下回ってますよね。
だからマイナス表記なんです。
そしてこの2つだと、
「−40dBの方が感度がいい(出力が大きい)」
ということになりますよね。
※この計算は後ほど
それでは次に、現場のコミニュケーションの場合はどうでしょうか。
「現場作業時」のデシベルは?
現場で、
「◯◯デシベル下げて、上げて」
という会話がよくありますね。
この場合の「基準レベル」は、
「もとの(修正前の)レベル」です。
修正したいレベルを、デシベル(倍率)を使って特定しているんですね。
例えば、
※先ほどの表参照
※↑クリックすると表へ飛びます
※その先で【戻る】で戻ってきます
「14デシベル上げて」
だと「5倍にして」ということですね。
「6dB下げて」
だと「1/2にして」ということになります。
この場合は、
あくまで電気信号的なレベルを特定している会話で、聴感上のレベルとは異なります。
電気信号を5倍にしたら聴感上5倍に聞こえる
1/2にしたら聴感上1/2に聞こえる
ということではありません
このようにデシベルとは、
何を「基準のレベル」にするかで大きさが変わる。
という単位なのです。
実用的なデシベルの計算法
デシベル(dB) | 電圧比(何倍) | 音源 |
0 | 1 | 人間の聴覚の限界 |
6 | 2 | |
9.5 | 3 | 静かな息 |
12 | 4 | |
5 | ||
6 | ||
7 | ||
8 | ||
9 | ||
20 | 10 | 葉のカサカサ音 |
40 | 100 | 静かな図書館 |
60 | 1,000 | 一般的な会話 |
80 | 10,000 | 目覚まし時計 / 電車内 |
100 | 100,000 | 地下鉄通過 |
120 | 1,000,000 | 旅客機 |
この表を踏まえて計算していきましょう!
大丈夫です!簡単ですよ^^
※以下、デシベル=dBと表記します。
【問1】
80dBの音を出す目覚まし時計が2個あります。
それらが同時に鳴ったら何dBになるでしょうか?
【答え】
80(dB)×2(倍)
=160(dB)
ついこう答えてしまいそうですよね。残念ながら違います。
でも大丈夫、簡単です。
まず、
さっきの表を見てください。↑
※↑クリックすると表へ飛びます
※その先で【戻る】で戻ってきます
音の大きさ(倍率)が2倍になると、デシベル表示では6dBアップしますので、
80(dB)+6(dB)
=86(dB)
というわけです。わかりましたか?
何倍か?に該当するdBを見つけて、元のdBに足すだけです。
【問2】
1個80dBの目覚まし時計が10個鳴った場合、何dBになるでしょう?
【答え】
80(dB)×10(倍)
=800(dB)
…ではありませんね^^
【問1】同様、
表から、
10倍は…20dBなので…
80(dB)+20(dB)
=100(dB)
ですね!
わかってきましたね。
その調子で次!
【問3】
2台の合計が90dBのサイレンを鳴らしている救急車がいるとして、
1台いなくなったら、何dBになるでしょう?
【答え】
…2だから…関連は、6dB
もう覚えましたね^^
なので、
1/2だから、6dBマイナス。
と考えます。
ということは、
90(dB)-6(dB)
=84(dB)
となります。
このように、
デシベルを算出する場合は、
倍率からdBを特定して、
元のdBに「足す」か「引く」
また、倍率を算出する場合は、
dBから倍率を特定して、
元の倍率に「かける」か「割る」
ということです。
倍率の問題がなかったので最後に1問。
【問4】
12dBは、「人間の聴覚の限界」の0dBから比べると何倍か?
【答え】
12(dB)は、
6(dB)+6(dB)
に分解できるので、これを表から倍率に変換すると、
6(dB)=2(倍)
6(dB)=2(倍)
ですよね。
これを計算すると、
2(倍)×2
=4(倍)
となります。
いかがでしたか?
デシベルの計算といってもこの程度です。
現場でこんな計算をすることはあまりありませんが、知っておくべき基礎知識です。
一度覚えると意外にササっとできるようになりますよ^^
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あとがき
デシベル(dB)という表記は、
- 基準のレベルから何倍(何デシベル)か
- 何を基準のレベルにするかで大きさが変わる
- 計算も簡単
という単位でした。
「なんか難しそう」
「苦手」
というイメージの単位でしたけど、理解するととっても便利。
ということがわかりますよね。
このデシベルを使わないと、
「60dB下げて!」は、
「そのレベル、1 / 1000にして!」
大変です。
人間が直感的に判断できるのは、3桁ぐらいだそうです。
急に「1 / 1000にして!」ではメモリがどれだけ刻んであってたとしても困りますよね。
このデシベルという単位は、
音(電気信号)など、とても桁数が大きなものを扱うのに適しているとても便利な単位なのです!
それを、「難しいそう」「めんどくさい」と言って避けていてはもったいないんです。
音を扱うだけならほとんど2桁で収まりますからね。
以上デシベルについてでしたが、はっきりいってデシベルのことを知らなくても録音はできます。
(今まで偉そうに説明してすいません)
しかし、大勢のスタッフと仕事をする現場こそ共通言語になります。
その時のためにも今回の内容をしっかりと理解しておきましょう。
今回はここまで!
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