こんにちは!
つくしです。
少し前に書いた記事の、
【ワイヤレスピンマイク(ラベリアマイク)の仕込み方(隠し方・付け方)】
では、
主にマイクヘッドの加工についてお話ししました。
実践しましたか?
今回はその詳細版。
「マイク」や「送信機」が見えてはいけない撮影の、
「Tシャツ編」です。
(仕込み難易度☆☆)
いくら上手にマイクヘッドを仕込んでいい音が録れたとしても……
ケーブルや送信機が見えていては0点!
いえ、
撮り直しです。
「マイクどこにあるの?」
「どうやって録ったの?」
と言わせる仕込みを目指しましょう!
今回の記事は、上記の【ワイヤレスピンマイク(ラベリアマイク)の仕込み方(隠し方・付け方)】をベースに書かれています。マイクヘッドの加工や用語など、わからない点は参照しながら読み進めていってください。
目次
Tシャツの場合のピンマイク(ラベリアマイク)装着方法(仕込み方)
まずはマイクの装着方法から。
マイクヘッドは「フェイクファー」か「ガムテープ三角」が有効です。
※【ワイヤレスピンマイク(ラベリアマイク)の仕込み方(隠し方・付け方)】参照
フェイクファー
ガムテープ三角
装着位置は胸部の中心で、テープで固定している形などがわからないように基本的に素肌側へ固定します。
フェイクファー
ガムテープ三角
音の抜けはよく、音質的には仕込みやすい衣装といえますが、Tシャツの色、形状により仕込み難易度がかわる衣装です。
このTシャツの仕込みで注意する点は、
- 透けるか透けないか
- 形がわかるかわからないか
- 何で固定するか
です。
それでは、それぞれの状態を見てきましょう。
①透けるか透けないか
Tシャツの色が濃ければ濃いほど透けにくく、この問題は解消されます。なので、注意しなければならないのは「白い生地のTシャツ」になります。
対策としては、
- マイクヘッドの色を白にして、ケーブルを固定するテープも白または、下地に近い色にする
- Tシャツの柄、ポケットなどに隠す
です。
それぞれ見ていきましょう。
マイクヘッドの色を白にして、ケーブルを固定するテープも白または、下地に近い色にする
黒ガムテープで白のTシャツに装着した場合、
このように透けてしまいます。
(わかりにくい写真ですいません!)
これを白のガムテープにした場合、
こんな感じになります。
どうですか?
かなり違ってきますね。
中身は、
このように白いTシャツの場合には、白の仕込みで装着することが重要です。
Tシャツの柄、ポケットなどに隠す
Tシャツの柄やポケットなどがある場合、そこに合わせて固定することでわからなくすることができます。
「マイクは真ん中に付ける!」という考えは一旦忘れ、いろんな場所につけて、聴いてみましょう。
「あんなところにマイクがついてるんだけど、よく録れてるな」ということはよくあります。
音は見た目ではなく、聴いて判断するものです。
②形がわかるかわからないか
タイトなTシャツになればなるほどマイクの形をわからないように仕込むことは困難になります。
対策としては、
- マイクヘッドを小さくする
の一択です。
それでは具体的な方法を見ていきましょう。
マイクヘッドを小さくする
タイトなTシャツにフェイクファーで装着した場合。
このように盛り上がり「Tシャツの中に何かあるな?」となってしまいます。
この状態からマイクヘッドの加工を小さくします。
(わかりにくい写真ですいません!)
こんな感じになります。
中身は、
フェイクファーもガムテープの三角も外し、最も小さな状態です。
両面テープを2枚重ねにして体側に付け、その上からガムテープで固定。
という状態です。
吹かれや、マイクに直接衣装が当たりノイズが発生してしまう危険性は高くなりますが、これも聴いてみないとわかりません。
ちなみに、ベースノイズの高い現場なら、コットンをマイクヘッドに付けるなどの吹かれ対策ができれば、衣擦れをマスクすることができ仕込みやすい状況といえます。
また、市販のものでおすすめの仕込みアイテムがあります。
粘着パッド付きでとても便利です!
Tシャツの仕込みはこのタイトな場合が最も悩まされるところです。
特に男性でピタッとしていると、どうしようもありません(涙)
しかし、女性の場合は胸部へ仕込ませていただく。という方法が有効で、女性スタッフとの連携が大切になります。
仕込みに限らずワイヤレスマイクを付ける。という作業は、女性スタッフが有利な作業といえます。
③何で固定するか
まずは、ガムテープ。
基本ですね。
ガムテープは黒、白、茶色の3色を用意ておきましょう。
次に、両面テープ。
必需品です。
プラス素肌に固定用で、医療用テープも用意しておきましょう。
そして、特に夏場に関して、汗をかいてしまいテープで固定できない場合や、ドライ系の素材もテープが付きづらく固定できない場合があります。
これらの場合に対策として、安全ピンを用意しておきます。
Tシャツの裏へ安全ピンで固定します。表に出る安全ピンを可能な限り目立たなくすることがポイントです。
以上これらの対策でもダメな場合は、仕込むことをあきらめるしかありません。
その場合、
・ガンマイクで録る
・衣装の相談をする
・アフレコ
といった選択肢になります。
仕込み不可能という状況は様々あります。対策としては、いろいろな手法をもっていることが大切です。
覚えたことを少しづつ工夫、改良することがその近道です。
つくしが最初に覚えた仕込み方は、ガムテープの三角の作り方。
「わっ!三角の両面テープになった!」と素直に感動しました(笑)
そこからいろいろな大きさの三角を作り、試してみました……
普通に作った大きさが一番使いやすかったですね^^
送信機装着位置
基本的に3パターンです。
- ズボン/スカートのポケットへ入れる
- ズボン/スカートの内側へひっかける
- カイロベルトを使って腰に巻く
です。
ひとつづつ見ていきましょう。
①ズボン/スカートのポケットへ入れる
このような感じになります。
どちらも体勢によっては送信機が体に当たり痛みを感じる位置がある場合があります。確認しましょう。
②ズボン/スカートの内側へひっかける
このような感じになります。
撮影アングルの兼ね合いで、ベストな位置に装着しましょう。
こちらも体勢によっては送信機が体に当たり痛みを感じる位置がある場合があります。確認しましょう。
③カイロベルトを使って腰に巻く
ポケットのないズボン/スカートの場合に使用します。
商品名のとおり、カイロを入れるものです。
音声さんの必需品です。
送信機装着位置のまとめとして、
映画やドラマのようなカット撮りの場合は、カットごとにカメラから見えない方向へ装着するという方法がとれます。
上記の装着例では前と後ろの写真しかありませんが、状況によっては横に装着。という場合もあります。
また、
旅番組のような場合は、ワンシーンが長くどの方向からも撮影されるので、そのシーン内でベストなポジションを選びましょう。
ちなみに、旅番組やドキュメンタリーは案外背中が映りますね^^
要は、わからないように装着するということです。
腰回りにつけなければならないこともありません。
臨機応変に対応しましょう。
あとがき
ご存知の通り、仕込みは「こうすればOK」という方法はありません。
(キッパリ)
その時その時で、試行錯誤する録音方法です。
前回完璧に録れた方法、状況でも。です。
それはそうですよね、
マイクを服の中に入れて動くんですから(笑)
何の問題もなく録れるという確率は低い。と考えてください。
その解決策は、
「毎回の仕込みで試行錯誤する経験」これしか、この確率を上げることができません。
だからうまくいった時……
ニヤニヤが止まりません。
ドラマならばそのカットが終わるまで見えなければOKですが、旅番組などではかなり長い時間装着しなければならない状況になります。
装着した後にズレたりはがれたりすることはよくあります。
安心せず妥協せず。
本番が終わるまで注意深く丁寧にチェックしましょう!
マネキンを使ってわかりやすく1人で撮影するのがこんなに難しいとは思いませんでした……
今回はここまで!
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