環境問題が世界的に取り上げられるようになりました。
特に「ゴミ問題」は、私たちの生活に直接関連のあるものなので、より身近に感じるものですね。
でも、
「ゴミ問題って大人がなんとかしたらいいんじゃない?大人の問題だよね」
って考えてる人、
いませんか?
そんなことはありません。
小学生にもできること、あるんです。
将来の日本を背負っていく今の子供たちも一緒にこのゴミ問題に取り組んでいけたらいいなと思い、今回は、
といったことについて調べてみました。
さっそく見ていきましょう。
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目次
そもそもゴミ問題ってどんなもの?何が問題?
ゴミ問題のことを語る前に、そもそもゴミって何?ってところから始まります。
ゴミって何?
ゴミというのは、
- 汚れたもの、ほこり、くず
- 割れたり、破れたり、壊れたもの
- 古くなって使わなくなったもの
- 役割を終えたもの
といったものたちです。
小学生の身の回りで考えてみると、
- 遊ばなくなったおもちゃ
- 使い終わったノート
- 読まなくなった本
- 食べ終わったお菓子のパッケージ
- 飲み終えたジュースの空きビン
などなど、数えきれないほどの「ゴミ」がでてきます。
そして、
今あげたのは家から出てくるゴミ。
つまり「家庭ゴミ」になります。
一方で、工場や建築現場などで捨てられるゴミもたくさんありますね。
これらは「産業ゴミ」と呼ばれます。
私達の身近に関係してくるのは、やはり「家庭ゴミ」のほうですよね。
1日にでるゴミの量ってどのくらい?
私たちの生活の中で出てくるゴミが年々増えているから問題だというのですが、その量はどのくらいなのでしょう?
令和元年度におけるゴミの量は日本全体で4274万トン
想像がつきにくいですよね。
25mプールで考えると約42万杯分くらいになってしまいます。
まあ、元々想像しがたい量だということなんですね。
もっと小さな単位で考えてみましょう。
1人1日あたりのゴミの量はといえば、918グラム
1人1日約1キロということになりますね。
これも結構な量なのです。
ゴミは捨てるとどこにいくの?
では、家庭で捨てられたゴミはどこにいくのでしょう?
家ではゴミ袋に入れたゴミは、地域で指定された場所に捨てます。
そうするとゴミ収集車が来て、ゴミを持って行ってくれるのですよね。
燃やせるゴミは、
収集した後に、燃やして灰にしますが、その灰は埋め立て処分場に行くことになります。
燃えないゴミも、
不燃ゴミ処理施設を通して、鉄やアルミを回収し、そのほかのものは、埋めたて処分場にいくことになります。
他、粗大ゴミや資源ゴミは、
埋め立て場にいくものもあれば、リサイクルして再利用されるものもあります。
ということは、
たくさんのゴミが埋め立て処分場に行くことになるのですが、その処分場も無制限にあるわけではありません。
令和元年度末の状況では、あと21.4年すぎるともう処分場には入りきれませんよと言っているのです。
これ、すごいことだと思いませんか?
21年後といえば、小学生の子供たちがちょうど大人になって働いたり、結婚して家庭をもって子供を産んだりという時期になります。
その時に、ゴミの埋め立て処理場がなくて、ゴミの行き場がないとなると、困ってしまいますね。
その時に考えれば良いという問題ではなく、今からできることをしてゴミを減らしていくということも大切なのです。
ゴミを減らす理由
ゴミを減らしていかないといけないと言いますが、なぜ?という疑問を持つ人もいるでしょう。
ゴミは家の中にあればじゃまにもなりますし、腐って嫌なニオイを放つものもあります。
これだと健康を害することもありますし、気分もよくありません。
また、ゴミを燃やしたり、埋め立てたりすると、人の健康や環境に悪い影響を与える原因となるものもあるのです。
埋め立て場が足りないからと、新しく作ろうとすれば、海岸や森などの自然が破壊されるということにもなります。
そうしてゴミを集めて処理して埋めてという作業にもお金もかかっているのです。
また、資源ごみなどはリユースやリサイクルされて、生活に役立つものに生まれ変わることもありますが、すべてのゴミがリユースやリサイクルできるというわけではありません。
そしてリユースやリサイクルをするにも、やはりお金がかかるのです。
こうしたことから、ゴミを減らしていかないと自然破壊につながったり、人の健康を害したり、資源がなくなったりという私たちの生活にマイナスになることも起こりうるので、ゴミを減らしていきましょうと言われているのです。
ゴミ問題、小学生にもできることって?
ゴミ問題はあまりにも大きくて、小さな子供には何もできないと思っていませんか?
小学生でもできることはあるのです。
例えば具体的には、
- スーパーのレジ袋を使わずエコバッグを持参する
- 食べ物は食べられる分だけ買い、食べ残しがないようにする
- 水筒を持ち歩き、できるだけペットボトルの飲料を買わない
- ティッシュペーパーなどの紙類を節約して使う
- おもちゃや文房具などを大切に使う
などといった行動です。
なぜこのような行動になるのか?
順番にくわしく見ていきましょう。
ゴミを減らすための日本での取り組み
ゴミを減らすために日本では3R(スリーアール)というものが推奨されています。
3Rというのは、ゴミを減らすために必要な行動を英語で表した時の頭文字3つの「R」。
- Reduce(リデュース)
- Reuse(リユース)
- Recycle(リサイクル)
です。
具体的には、
- 無駄なゴミの量をできるだけ少なくする
- 一度つかったものをゴミにしないで何度も使う
- 使い終わったものをもう一度資源に戻して製品をつくる
といったことなのです。
この3Rを行うためには、プラスチックやビン、缶、または紙類などは、「資源ゴミ」としての認識することが重要です。
もっと言うと、「資源」なので、「資源ゴミ」と呼ばないでほしい。という意見もあります。
ゴミ=捨てる物
資源はそうではありませんよね。
3R、具体的にはどんなことをするの?
3Rというのは、具体的にはどんなことをするのでしょうか?
Reduce
(リデュース)
リデュースというのは「減らす」という意味です
ゴミの量を減らすという意味です。
製品を作る時に使う資源の量を少なくしたり、長持ちするように作るような工夫もされています。
では、家庭でまたは小学生がリデュースできることってどんなことがあるでしょう。
身近なところでは、スーパーやコンビニに買い物に行ったら、レジ袋をもらったり買ったりせずに、エコバッグをいつも持ち歩いて利用するということが主にあげられます。
レジ袋も家に帰ればゴミになってしまいますからね。
そういうゴミを減らすということです。
他にもゴミを減らすために小学生にもできることを挙げてみました。
- 水筒を持ち歩き、できるだけペットボトルの飲料を買わない
- ティッシュペーパーなどの紙類を節約して使う
- 無駄なものを買わない
- おもちゃや文房具などを大切に使う
- プラスチックよりもエコ素材で作られたものを選んで買う
- 食べ物は残さず食べる、バイキングなどでは食べる量だけを盛る
できそうなことから始めてみましょう。
Reuse
(リユース)
リユースというのは「また使う」という意味です
物を捨てずに繰り返し使うということです。
例えば、
サイズが合わなくなった洋服は捨てるのではなく、それを利用して新しいものを作ったり、家にある紙も裏面も使うようにしたり、チラシなどもゴミをいれる箱を作ってゴミ箱にしたりという工夫などもできます。
読まなくなった本や使わなくなった家電などを捨てずに、リサイクルショップに持っていくのもリユースの一つになりますね。
Recycle
(リサイクル)
リサイクルは「再生利用する」「再循環させる」という意味があります
一度ゴミになったものを資源として再利用し、別の形、別の製品として使うことです。
例えば、
古紙や新聞紙などがトイレットペーパーに生まれ変わるという話はよく耳にしますよね。
プラスチックのゴミなども、資源として再利用され、新しい製品に生まれ変わるのです。
そのためには、家庭からゴミを出すときには、しっかりとプラスチック、缶、瓶、紙などを分類して捨てるということが家庭でできることになりますね。
そして、
以上3つのRの中でも優先順位があります。
一番大切なのが最初のリデュースです。
ゴミを「減らす」という意味でしたよね。
なぜなら、ゴミを燃やしたり、再利用して新しい製品を作るにしてもエネルギーを使います。
そうした過程でCO2が排出され、環境汚染につながります。
そうしたことを避けるためにも、ゴミを減らすのが一番なんですね。
ちなみにゴミを焼却したところでゴミの容積は約20分の1にしかなりません
これは言い換えるなら、いくら焼却したところで出したゴミはその20分の1以下には減らない。
ということです。
地球という限りある土地の中の小さな日本では、ゴミのための場所はそんなにありません。
焼却に頼らず「ゴミを減らす」「ゴミをなくす」この行動が一番大切なのです。
そして2番目にはリユース、3番目にリサイクルです。
この中でも小学生にできることが一番多いのもリデュース「ゴミを減らす」なので、ぜひ取り組んでみてほしいなと思います。
まずは知ることから
これが本当は最初の行動だと思うのですが、小学生の子供たちにまずできることといえば「知ること」。
今までゴミ問題なんて関心がなかったという人たちも多いことでしょう。
知らなければ、行動は変わりませんし、現状を知ることで、このままでは私たちの未来が大変だということが分かるので、なんとかしようという思いも出てくるものです。
小学生が自由研究などで自ら調べてみるというのも良いでしょう。
ゴミって何?
どうやって処理されてる?
どんな種類があるの?
ゴミはどうやってどこに集められているの?
などなど。
また、授業の一環としてクラスのみんなで一緒に考えてみるということも良いと思います。
ある学校では、ニューヨークの小学生たちとゴミ問題を考える授業を行ったといいます。
これは日本だけの問題ではないと言うことを知るには海外の子供たちと考えてみるのも良いですよね。
実際に海水浴場などでゴミ集めをしてみたという小学校もあります。
そのような体験によって、よりゴミ問題を身近に感じることができますね。
海外でゴミ問題に取り組んでいること
先にも触れましたが、ゴミ問題は何も日本だけの問題ではありません。
世界各国でも問題視し、対策を練って取り組んでいることはたくさんあるのです。
私が調べたところ、主要国家の中での1日のゴミの量を見てみると、
1位 韓国 1.6キロ
2位 アメリカ 1.3キロ
3位 日本 約1キロ
4位 ドイツ、イギリス 0.9キロ
ということが分かりました。
そこで、
ゴミの量が多い韓国のゴミ対策も調べてみました。
韓国ではどんな風にしているのでしょうか?
韓国でもやはりゴミを減らす努力をしています。
ゴミは分類して捨てる
各自治体が指定したゴミ袋を利用して捨てたり、プラスチックやビン、缶、紙類などの資源別に分類してゴミを捨て、資源になったものを再利用して新しい製品を作るということもしています。
ゴミの分類は、
- 缶類
- プラスチック
- ビニール
- ガラス瓶
- 紙パック(牛乳パックなど)
- ペットボトル
主に、このように分類されています。
捨てるときにはペットボトルも水のペットボトルとそのほかのお茶や飲料などのペットボトルとも分類されています。
使い捨て用品の使用を少なくする
また飲食店などでは、紙コップや割りばしのようなものを使わないように規制したりもしています。
テイクアウトやデリバリーの場合でも、割りばしやフォーク、スプーンなどは必要ないと断ることもできますし、そうしたことを推奨しています。
スーパーのレジでもらう買い物袋も、有料となっていますし、必要以上のビニール袋は使えないようになっています。
日本と同じような対策をしているということですね。
リサイクルに市民が積極的に参加
韓国では生活ゴミの再活用率は49.2%と言わており、世界各国と比較するとかなり高い割合で再利用されています。
ゴミの量が多いだけに、再利用率も高くなるのかもしれません。
より高い価値を付加して作り上げられるアップサイクリングと呼ばれる製品の中には、ベンチがあります。
韓国電力は廃棄される計量器を再活用してベンチを作ったり、大手化粧品会社でも化粧品の空きビン、プラスチック容器などを回収し、それらを利用してベンチを作ったりもしています。
この化粧品の空きビン、空き容器などをお店にもっていくと、ポイントがもらえて利用者としても利得があるというのも良いですよね。
また、プラスチックの代わりに、とうもろこしのデンプンを利用して食器を作ったり、つまようじを緑末で作ったりもしています。
緑末というのは、植物が葉っぱで光合成をするときに作られる栄養分のことです。
こうしたものは、残飯と一緒に家畜のえさにしても害がなく、土に埋めても汚染することがないので、こうした代用資源も活用されているのです。
先ほどの化粧品の空き容器の回収に協力することでポイントがもらえるといったように、利得があれば、積極的にするようになるというのが人の心理です。
そのために、自動販売機のような機械をつくり、ペットボトルや空き缶などをそこに入れて回収されることで、ポイントをもらうことができ、それを貯めると後に現金に換えることができるというものもありますよ。
日本でもそうですが、カフェに行ってタンブラーなどを持参すると割引してくれるように、韓国では大手チェーン店だけではなく、小さなカフェでも推奨しているところも増えてきています。
こうして、市民が積極的にゴミの分別やゴミを減らしていけるように、工夫がなされているようです。
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まとめ
ゴミ問題は今だけの問題ではなく未来にかかわっていく問題です。
小学生にもできることは、身近なところから、
- スーパーのレジ袋を使わずエコバッグを持参する
- 食べ物は食べられる分だけ買い、食べ残しがないようにする
- 水筒を持ち歩き、できるだけペットボトルの飲料を買わない
- ティッシュペーパーなどの紙類を節約して使う
- おもちゃや文房具などを大切に使う
など、できることはたくさんあります。
その他には、ゴミをしっかり分類して捨てることで資源の再利用をスムーズにさせることができます。
身近なことから一つ、二つできることを決めて実践してみるのはどうでしょうか?
今回はここまで!
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